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ペトラ・ノードカンプ / Petra Noordkamp
(アムステルダム、オランダ在住)
©Awoiska van der Molen, courtesy of the artist
ヘリット・リートフェルト・アカデミーで写真を学んだノードカンプの作品は、映像の領域までをしなやかに行き来して、建造物や都市環境についての認識に、人の経験や記憶、夢までもがどのように影響を及ぼしているのか探求している。これらの作品は、時に明快かつ空虚的でもあり、形式に美を見出しながら、孤独や孤立、メランコリックな感情を照らしている。
2012年、初めて制作した短編映画「The Mother, the Son and the Architect」がフォーム写真美術館(アムステルダム)で上映され、その後、国内外の映像祭や展覧会に招かれる。2013年、アメリカン・アカデミー(ローマ)のレジデンスプログラムに参加後、翌年にはソロモン・R・グッゲンハイム財団(ニューヨーク)より依頼を受け、イタリアの画家でもあり彫刻家、アルベルト・ブッリ(1915-1995)によって作られたCretto di Gibellina(同地を襲った大地震後の1968年、ブッリによって制作されたランドアート。一度は資金の枯渇によって制作が頓挫したが、2015年、ブッリ生誕100周年を記念して完成)をテーマにした短編映像「Il Grande Cretto di Gibellina」を発表。同作品は、グッゲンハイム美術館(ニューヨーク)、K21(デュッセルドルフ)、MAXXI(ローマ)、ポンピドゥセンター(パリ)を巡回して上映した。2017年に発表した「When you return I'll be living by the waterside」は、ロッテルダム国際映画祭で2018年1月に初上映、ヴェネツィアで同年開催されたMove Cine ArteでBest Form賞を受賞している。近年に、MAXXIより依頼されたインスタレーション作品「Fragile-Handle with Care」がある。
AITのレジデンスプログラムでは、「沈黙」や「恐怖」などをテーマに瞑想的な場をリサーチすると同時に、恐怖の対象そのものや、その裏側に潜む自身(または私たち)の支配欲求と脆弱性にも着目する。
ウェブサイト
Il Grande Cretto di Gibellina
抜粋映像
When you return I'll be living by the waterside
トレイラー
滞在期間:2020年1月17日 - 4月12日
助成機関: Mondriaan Fonds
イベント:第12回恵比寿映像祭 YEBIZO MEETS 地域連携プログラム
AIT ARTIST TALK #78「建築の感情的経験」オランダよりアーティストのペトラ・ノードカンプを迎えて
日程:2020年2月19日(水)19:00 - 21:00(18:30 開場)
会場:代官山AITルーム
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スッティラット・スパパリンヤ / Sutthirat Supaparinya
(タイ、チェンマイ生まれ、同在住)
Photo by Jeremy Samuelson
チェンマイ大学美術学部卒業後、ライプツィヒ視覚装丁芸術大学大学院でメディアアートを学ぶ。インスタレーション、映像やスチール写真、オブジェクトなどを横断的に用いるスパパリンヤの作品は、これまで正史とされた情報を解釈して現代の社会市民に及ぶ影響と、その構造を明るみにしたり、問いを含むものである。近年は、特に歴史的事実に関心を寄せ、人的行為への影響とその社会・文化的状況についてプロジェクトを進めている。
これまで「第10回恵比寿映像祭」(東京都写真美術館、2018)、「サンシャワー:東南アジアの現代美術 1980年代から現在まで」(森美術館、東京、2017)、「Soil and Stones, Souls and Songs」(Jim Thompson Art Center、バンコク、2017)、「Public Spirits」(Centre for Contemporary Art Ujazdowski Castle、ワルシャワ、2016)、「Unearth」(Singapore Art Museum、シンガポール、2014)、「ビエンナーレ・ジョグジャ」(ジョグジャカルタ、2019)など、国内外の展覧会や芸術祭に参加するほか、トーキョー・ワンダー・サイト(現:Tokyo Arts and Space)や黄金町バザールなどのプログラムを通して日本での滞在経験も持つ。
アーティスト活動に加えて、2013年にチェンマイで現代アートを広めることを目的にChiang Mai Art Conversation (CAC)を立ち上げ、2016-19年まで芸術文化におけるネットワークをさらに広げるために国際交流基金アジアセンターと協働を行い、Asian Culture Station (ACS)のディレクターとして数々のプログラムを企画した。
滞在期間:2019年9月6日 - 10月15日
助成:2019 The Asia Center Fellowship Program
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アーロン・ランダール / Aron Landahl
(1984年 スウェーデン出身、ウプサラ在住)
イラストレーターとして活動するアーロン・ランダールは、バルト海に浮かぶゴットランド島で生まれる。マルメにあるコミック・アート・スクールで学んだランダールの作品は、スウェーデンで発行される雑誌などの媒体で見られ、そのイメージは、自然そのものや人間の手が加えられていないひっそりとした環境を描写しつつ、どこか不気味な佇まいを持ち合わせている。スチールペンとインクを用いて描く線影は、ディテールを捉え、霧がかった印象をにじみ出している。
2019年、自身初となるホラーストーリーを綴った児童書《Dropp Dropp》を出版予定。
レジデンスプログラムで日本に滞在中は、幼少の頃に図書館で出合った葛飾北斎による『富嶽百景』(100 views of Mt. Fuji)をリサーチしながら、ランダールが育ったゴッドランド島に程近い自然保護公園のカールスオー(Karlsö / ケーキのような特徴ある地形と、珍しい野鳥や自然植物の生育地として知られる)をその情景になぞらえた作品プロジェクト《100 views of Karlsö》を構想している。
これまでランダールの作品は、ギャラリーのみならず、ウプサラ大学病院での展覧会(2017年)などで展示されている。2011-12年、トルコとジョージアにおいて昆虫研究も行うなど、創作の関心対象は幅広い。
ウェブサイト
滞在期間:2019年9月4日 - 2ヶ月間
助成:Iaspis
Cove Park (Argyll and Bute, Scotland), photo by Ruth Clark
AITは、2019年1月より3月にかけて、文化庁の助成によりスコットランドのグラスゴー郊外アーガイル・アンド・ビュートにあるレジデンス団体「Cove Park」と協働を行い、アーティストのフローレンス・ドワイヤーとキュレーターのステイシー・ハンターを日本に招聘しました。ふたりは、東京と佐賀県有田町を横断的に移動しながら、現代における陶芸表現とデザインの交差を観察、リサーチをしながら創作を行いました。
Cove ParkとAITの協働は2012年まで遡り、当時は、アーティストのニック・エヴァンス、メアリー・レッドモンド、そしてキュレーターのケイティー・ウェストを招聘しています。また、プログラムを通した芸術文化交流を更に促進するため、翌年、推薦によって選出されたアーティストの泉太郎を交換レジデンスプログラムとしてCove Parkに派遣しました。プログラム参加後も、これらのアーティストは国内外にその活躍の場を広げています。
Hospitalfield (Arbroath, Scotland), photo by Louise Coupar
複数年に及ぶレジデンスプログラムを通した交流の経験を受け継ぎ、日本とスコットランドのアーティストとキュレーターによるプログラムを介した表現活動を一層深め、かつ国際的な場における対話を継続するために、2019年8月から9月にかけて、Cove Parkとスコットランドのアーブロースに位置する「Hospitalfield」は、ブリティッシュ・カウンシル・スコットランド、クリエイティヴ・スコットランド、大和日英基金、グレイトブリテン・ササカワ財団の助成を受けて、日本を活動拠点とする2名のアーティストを交換レジデンスプログラムに招きます。これまでの交流を契機に前進する本プログラムは、2019年から2020年にかけて、これらの団体のほかにも、エジンバラを拠点とする芸術文化団体「Edinburgh Sculpture Workshop」と、関東圏でレジデンスプログラムを行う複数の団体に連携を広げた、より大きなプラットフォームを築こうとする歩みです。
交換レジデンスプログラムでは、スコットランドと日本のアートシーンに見識のあるキュレーター、および本プログラムと2020年にかけてレジデンスプログラムを行う両国の団体からアーティストが推薦され、最終選考を経て、次のアーティストを派遣します。
◎選考について
推薦されたアーティストの申請書をもとに、本プログラム実施団体から構成される選考委員会が、これまでの作品と活動、創作の背景のほかに、派遣先の地理的条件やプログラムを通した将来の創作発展性などが議論されました。
バッカーズ・ファンデーションとAITは、2007年からアーティスト・イン・レジデンスプログラムを通して協働を続けています。
これまで10回を数えた本プログラムは、毎年2名のアーティストと1名のキュレーターを日本に招聘して、リサーチと制作に続く展示の機会を設けることで、国際的な芸術文化の交流の場として役割を担いました。プログラム終了後、これらのアーティストとキュレーターは、国内外で展覧会や芸術祭に招かれたり、関心領域や創作に対する思考、方法論が多方向に伸びるなど、普段の生活環境から離れて養われた視点はそれぞれの活動において今も欠かせないものとなっています。また、その後も日本を訪れ、当時の記憶を振り返りながら、アップデートされたレンズで日本を見つめ直しています。
「ホームアゲイン −Japanを体験した10人のアーティスト」展(原美術館、2012年)
のために再来日したアーティスト 撮影:木奥恵三
本プログラムは、今後もアーティストの表現活動を促進させ、また国内外で新しい経験と研鑽を積む機会を継続的に支援することを主眼に、2019年より、日本を活動拠点とする2名のアーティストを選出して、海外のレジデンス機関、またはアーティスト自身が選択する訪問先に派遣します。
The BAR Vol.11として推薦により選ばれたアーティストは、2週間から1ヶ月間をかけて、フランスやイタリアなどヨーロッパ各国を中心に、西洋絵画の歴史を再訪してこれまでの思考をさらに深めたり、各地で活動するアーティストやアートスペースの訪問にあわせて議論の場を設けるなど、海外における創作活動の鼓動とアートシーンを体感する機会を得ています。
引き続き、アーティストやキュレーターによるリサーチや滞在制作の様子、その後の活躍など、国内外のあらゆる場所に派遣する本プログラムの今後をお伝えしていきます。
左:オルセー美術館(パリ)展示風景/右:ヴェッキオ宮殿(フィレンツェ)の一室。メディチ家の宮廷画家であるブロンツィーノが手がけた壁画と絵画 撮影:横山奈美
ハリス・エパミノンダ / Haris Epaminonda
(1980年生まれ、キプロス、ニコシア出身、ベルリン在住)
イギリス・ロンドンのロイヤル・カレッジ・オブ・アートとキングストン大学で学ぶ。2013年、ドイツ「国立美術館賞」の最終候補作家4名のひとりにノミネート。2007年の第52回ヴェネチア・ビエンナーレにはキプロス代表として出品したほか、2019年5月11日から11月24日にかけて開催されている第58回ヴェネツィア・ビエンナーレ「May You Live in Interesting Times」で発表した作品「VOL. XXVII. 2019」は銀獅子賞を受賞した。その他にもベルリンビエンナーレ(2008年)やドイツ・カッセルの大型国際展「ドクメンタ14」(2017年)など多くの国際展に出品。日本では森美術館のグループ展「万華鏡の視覚」(2009年)に出品した。2020年には原美術館(東京・品川区)にて開催される「メルセデス・ベンツアート・スコープ2018-2020年」展(仮題)に出品予定。2019年7月6日(土)には原美術館でアーティストトークを行う。
滞在期間:2019年6月7日 - 8月2日
助成:メルセデス・ベンツ日本株式会社
イベント: アーティストトーク:ハリス・エパミノンダ
日時:2019年7月6日(土)14:00-15:30
場所:原美術館
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シャルロット・マーカス / Charlott Markus
(スウェーデン生まれ、アムステルダム、オランダ在住)
©Marlise Steeman
シャルロット・マーカスは平面素材を用い、写真のシリーズ作品やサイトスペシフィックなインスタレーションを構成する。それは「静物画の延長」とも記述され、新たな語りを加えることで平面世界の可能性と限界を探るものである。写真や絵画、彫刻の境界線に余白を生み出すマーカスの創作は、それぞれが絡み合い、拡大しながら全体性が考察され、空間、色や形だけではなく、関係性や構造についても間接的に言及するものである。
ヘリット・リートフェルト・アカデミーにて写真を学び、卒業後はオランダ国内外で数々の展覧会に参加。これまでの個展に「Markus&I」(Weekender Trailer Show、Unseen Photo Fair、アムステルダム、2014)、「Live at: Matter of Gradation」(Intelligentsia Gallery, 北京、2015)、「Solitaire」(Probe Project Space、アムステルダム、2017)がある。グループ展には「Collective Thinking, For Freedoms」(Aperture Foundation、ニューヨーク、2017)、「Who are we again?」(Arti et Amicitiae, Amsterdam, 2018)などがある。
2019年1月からのレジデンス滞在では、日本の伝統やテキスタイルを中心に、現代の日常生活における歴史とシンボリズムについて、新たな視座を探求しリサーチを深める。
ウェブサイト
滞在期間:2018年1月9日 - 4月4日
助成機関: Mondriaan Fonds
イベント:AIT ARTIST TALK #75 「Indefinite ways of actual seeing − 視覚の曖昧な手段」
日程:2019年2月19日(火)19:00 - 21:00(18:30 開場)
会場:代官山AITルーム
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イルヴァ・カールグレン / Ylva Carlgren
(1984年スウェーデン・ルレオ生まれ、ストックホルム在住)
イルヴァ・カールグレンは、実験的かつ整然としたアプローチで抽象的な水彩画を制作している。細部まで念入りに塗り重ねられた色は光によって少しずつ変化し、観る者の知覚を操作する。それは私たちの限界を探ること自体を作品のメディウムとしており、その中でカールグレンの実践が生まれては終わりを迎えるといえる。模倣することをやめ、カールグレンはそこに存在することと静寂に特徴づけられる研ぎ澄まされた視覚言語を制作している。
スウェーデンのヴァランドスクールオブファインアーツにて修士課程を修了。スゥェーデン芸術助成委員会、ストックホルムのロイヤルインスティテュートオブアートなどからこれまで助成を受けている。
主な個展に「300 Layers」(Gallery Steinsland Berliner、ストックホルム、2018)、「The Shadows' call」(Gallery Steinsland Berliner、ストックホルム、2016)、グループ展には「In Light of Absence」(Market Art Fair、ストックホルム、2017)がある。
Website: Ylva Carlgren
滞在期間:2018年9月18日-12月15日まで
助成機関: IASPIS
トークイベント: AIT ARTIST TALK #74 「In Light of Absence」
〜スウェーデンよりアーティストのイルヴァ・カールグレンを迎えて〜
日時:2018年12月12日(水)19:00〜21:00(18:30 開場)
会場:代官山AITルーム
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クリストフ・リドケ / Christoph Liedtke
(1985年ドイツ・ザールフェルト生まれ、同ハレ在住)
2010年に木彫刻制作の実習を終了した後、2016年ハレ・ギービッヒェンシュタイン城・芸術デザイン大学を卒業。現在は、絵画と彫刻のほか、詩やサウンド・パフォーマンスなど多様な表現に取り組む。2018年より、アート・コレクティヴ「Rhizom Halle-Leipzig」(リゾーム ハレ−ライプツィヒ)の創設メンバーとして、さまざまなアートイベントを行う。近年は、詩集「Symmetrie der Risse」(均整的な亀裂)を執筆し、知的障害のある人びとと一緒にイラストブックの制作も行う。
リドケの作品は、人が「現実」を美しいもの、不確なもの、未確定なものとして認識する能力や可能性について言及しており、その思考の中心には、私たちが何を形として捉えているかという存在論的な問いが含まれている。それは、アートを転覆する現象や観念を相対化することにも繋がっている。
これまでの展覧会に「2018 Talents」(ミュンヘン、2018)、「Graded Present」(Burg Gallery、ハレ、2017)、「New Aspects of Landscape Painting」(art-price Kreissparkasse Esslingen-Nürtingen、ニュルティンゲン、2016)、「Home in the Foreign」(Art Foudnation Saxony-Anhalt、ハレ、2015)などがある。
Christoph Liedtke
Rhizom Halle-Leipzig
滞在期間:2018年5月2日 - 6月30日
助成:ザクセン=アンハルト州芸術財団
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マリーナ・ヴィシック / Marina Višić
(1987年ルールモント生まれ、ティルブルフ・オランダ在住)
マリーナ・ヴィシックは、映像の領域にどのような質感や動きが取り込まれているのかをリサーチしながら創作活動を行っている。映像作品は身体的経験を再検討しながらも困惑と心酔の感覚を与えることから、イメージの規模や身体への関係性と同様、これらを演出することが重要と考えている。ヴィシックの作品は、物語を伴うよりも、常に動きを備えたモノとして提示される。制作の初期過程では変換が多用され、ヴァーチャルと現実世界を行き来させることで、ごく日常の事物が脚光を浴び、ヴァーチャルがカタチを露にするような世界へと変化させている。2016年、ロンドンのスレード・スクール・オブ・ファインアート校で行われた修了展において、ヴィシックの作品は想像豊かな色彩が高く評価され、ジャン・シェゴ賞を受賞している。
小説家の谷崎潤一郎による『陰翳礼讃』(英:In Praise of Shadows)や黒澤明の映画作品に見られる建築・地理的参照点に影響を受け、レジデンス・プログラムにて滞在中は、光や影、素材とその表情など日本の古典的美学についてリサーチを行う。
過去の個展に「SPHERE. (AFTER A PAUSE)」 (Kers Gallery、アムステルダム、2016)、「Myriade」 (Noordbrabants Museum、スヘルトーヘンボス、2013)がある。また「MEMEMEME」(The Crypt Gallery、ロンドン、2017)、「Infused Movement」(Kers Gallery、アムステルダム、2017)、「Summer Graduate Show」(Anise Gallery、ロンドン、2016)など数々のグループ展にも参加している。
アーティスト活動のみならず、オランダを拠点とするSEA財団でアシスタントキュレーターとして活動したほか、非営利団体のアーティスト・プロジェクトスペースやアーティスト・イン・レジデンス・プログラムなども携わった経験を持つ。現在は、インディペンデント・キュレーター、またプロジェクト・マネージャーとして展覧会やシンポジウムの企画に加え、出版物の制作にも取り組んでいる。
ウェブサイト
滞在期間:2018年1月10日 - 4月7日
助成機関: Mondriaan Fonds
トークイベント:AIT ARTIST TALK #73 「Low Relief / Unreal Estate」
〜オランダよりアーティストのマリーナ・ヴィシックとクセニア・ガレイヴァを迎えて〜
日程:2018年2月27日(火)19:00 - 21:00(18:30 開場)
会場:代官山AITルーム
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ハンス・アンダーソン / Hans Andersson
(1979年カルマル生まれ、ストックホルム在住)
ハンス・アンダーソンは、身の回りのものを用いて、抽象的なイメージや彫刻的な立体を制作している。素材が伝承する意味や内外の特性、その緊張関係に着目し、制作は直感的で非線形的な過程をたどる。
彼の展覧会や作品名は常に無題であり、これにより、作品が特定の物語を示唆することを回避し、見慣れたものや既に知られたことへの新たな視点や発見、また、非言語の領域での解釈を促している。アンダーソンは、長い時間をかけて作品と対峙しながら制作を行うが、待つことや沈思によってもたらされるというこの考え方は、フランスの哲学者、シモーヌ・ヴェイユによる待望することにより真理を追求するという芸術や哲学の思考理論にも共通する。
2005年にストックホルムのコンストファック美術大学を卒業後、さまざまな賞や助成を得ているほか、「Swedish Art Now」(スベン・ハリー美術館、ストックホルム、2016)、「Untitled」(個展、Gallery Forsblom、ヘルシンキ、2017)、「If you don't like art..」(ヴェストフォシン美術館、ノルウェー、2017)など国内外の展覧会に参加。作品はマルメ・アート・ミュージアムやマルメ・ノルディック・コンテンポラリー・アートコレクションにも所蔵されている。
Website: Hans Andersson
滞在期間:2017年9月5日-11月30日まで
助成機関: IASPIS
トークイベント: AIT ARTIST TALK #72
「すべての現在から歴史は流れる - History flows from all the presents」
〜スウェーデンよりアーティストのハンス・アンダーソンを迎えて〜
日時:2017年11月14日(火)19:00〜21:00(18:30 開場)
会場:代官山AITルーム
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サラ・アブ アブダラ /Sarah Abu Abdallah
(1990年生まれ、サウジアラビア・カティーフ在住)
サウジアラビアの東部にある都市、カティーフを中心に国内外でアーティスト活動を行う。ロードアイランド・スクール・オブ・デザイン(アメリカ・ロードアイランド州)にてデジタル・メディアを学び、シャルジャ大学(アラブ首長国連邦)でアート・デザインを学んだ。現在は、映像やインスタレーション、詩、イメージなどのあらゆるメディアを扱いながら、サウジアラビアの社会に内在する問題を浮き上がらせるような作品を制作している。
過去の展覧会に、「Fluidity」(Kunstverein、ハンブルグ、2016)、「Co-Workers」(パリ市立近代美術館、フランス、2015-16)、「To Gaze at Ten Suns Shining - project with Josh Bitelli」(POOL、ハンブルグ、2015)、「Prospectif Cinéma / Filter Bubble」(ポンピドゥー・センター/ルマ財団、 フランス、2015)、「Private Settings」(ワルシャワ近代美術館、ポーランド、2014-15)、「Arab Contemporary」(ルイジアナ近代美術館、コペンハーゲン、2014)、89plus Marathon(ロンドン、2013)、シャルジャ・ビエンナーレ11(アラブ首長国連邦、2013)、ベネチア・ビエンナーレ(イタリア、2013)がある。
滞在期間:2017年5月14日-8月6日まで
助成機関:バッカーズ・ファンデーション
展覧会:The BAR Vol.10 「Shaping Voices, Silent Skies」
ミティ・ルアンクリタヤー(タイ)とサラ・アブ アブダラ(サウジアラビア)による新作展
2017年7月1日(土) - 2017年7月17日(月・祝)
会場:8/ ART GALLERY/ Tomio Koyama Gallery
オープニング・レセプション:6月30日(金) 18:00 - 20:00
アーティスト・トーク:7月8日(土)14:00-16:00
会場:8/ COURT(渋谷ヒカリエ8F)
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ミティ・ルアンクリタヤー /Miti Ruangkritya
(1981年バンコク生まれ、バンコク在住)
Photo: Andras Bartok
ルアンクリタヤーは、タイのバンコクを拠点に写真やテキストなどを用いて創作活動を行っている。その作品は、ルアンクリタヤー自身の周辺にみられる問題を軸にしながら、特に都市におけるさまざまな環境や人びとと、その変化や進歩などを扱っている。
代表作のひとつであるImagining Flood (2011) は、バンコクが洪水による被害を受けた際、都市に住む者を襲った恐怖や空想と期待を、不気味なほどの夜の都会を背景にあぶり出すことを試みている。またThai Politics (2006ー) は、視覚イメージとしての写真を用いて、不安定な状況が続くタイの政治に対するさまざまな人の異なった態度を表現している。それに続くシリーズは、態度のみならず、そこにどのようなアプローチが見られるのかを、SNSに見られる写真や、より伝統的なフィルムとデジタル写真における切り取られ方や提示の仕方をもとに制作されている。近年のDream property (2014ー) は、今も増え続ける住宅の開発と、人間の理想や願望との関係をテーマとした作品である。そこには、まさにバンコクの住宅市場に飲み込まれようとしている売却地や新たに建設中の高層住宅ビルの写真が含まれている。これらの作品とともに、不動産広告を飾るキャッチコピーが虚しさを漂わせながら提示されている。
過去の展覧会に、「LANDSCAPE: Hotel Asia Project」(GALLERY SOAP、福岡から中国、タイを経て、東京藝術大学に巡回、2016-2017)、「Omnivoyeur」(クリスティーナ・クービッシュ氏との共同プロジェクト、バンコク・アート・アンド・カルチャー・センター、タイ、2016)、「Dream Property」(バンコク・シティシティ・ギャラリー、タイ、2016)、「The Archive as Conversation」(シンガポール・フォトグラフィー・フェスティバル、シンガポール、2016)、「Urban and Reflections: Contemporary Thai Photography」(オターバイン大学、オハイオ州、2016)などがある。
2011年、マゼンタ・ファンデーションより次世代の写真家に送られる国際賞にノミネートされたほか、2015年に国際写真賞のPrix Pictetにも選出されている。2016年には、ソヴリン・アジア美術賞のファイナリストに選出されるなど、国内外を問わず活躍している。
ウェブサイト
滞在期間:2017年5月10日-8月6日
助成機関:バッカーズ・ファンデーション
展覧会:The BAR Vol.10 「Shaping Voices, Silent Skies」
ミティ・ルアンクリタヤー(タイ)とサラ・アブ アブダラ(サウジアラビア)による新作展
2017年7月1日(土) - 2017年7月17日(月・祝)
会場:8/ ART GALLERY/ Tomio Koyama Gallery
オープニング・レセプション:6月30日(金) 18:00 - 20:00
アーティスト・トーク:7月8日(土)14:00-16:00
会場:8/ COURT(渋谷ヒカリエ8F)
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ローリー・ピルグリム / Rory Pilgrim
(1988年 イギリス・ブリストル生まれ)
イギリス出身のアーティスト、ローリー・ピルグリムは、「解放」を軸にした作品を制作し、アクテヴィズムやスピリチュアリティ、音楽、コミュニティなどの関係や時間の探求を通して、私的また政治的な問いを表現している。ピルグリムは、アクティヴィストやフェミニスト、またソーシャリー・エンゲージド・アートの起源に強く影響を受け、ライヴ・パフォーマンスや映像、テキスト、ワークショップ、音楽の作曲にいたるまで、幅広いメディアで作品を発表している。特に、人が集う手法として作曲を手掛け、音楽が苦境や祝祭の場面において、または人びとの意志を伝えるため、どのように扱われてきたのかを丁寧に調査している。
ロンドン芸術大学チェルシー・カレッジ・オブ・アーツにて芸術学を学んだのち、オランダのアムステルダムにあるde ateliersにてレジデンス・プログラムに参加。近年の個展に、"THE OPEN SKY" (Flat Time House, ロンドン/Site Gallery, シェフィールド, 2016)、"Violently Speaking" (Andriesse-Eyck Gallery, アムステルダム, 2015)がある。また、映像作品の上映に加え、アムステルダム市立美術館でのパフォーマンスや、2015年には広州トリエンナーレにも参加している。
AITのレジデンス・プログラムでは、"ERASURE"(消去・抹消)と題名付けられた新しい作品制作のためにリサーチを行う。これは、急速に進む環境破壊や、人間と非人間の種の融合、超近代性(ハイパー・モダニティー)と呼ばれる時代における機械などを参照し、行動・実践が行われる私たちの身体に着目している。日本におけるフェミニズム運動やアクテヴィズム、ソーシャリー・エンゲージド・アートに関する実践についてのリサーチや意見交換を通して、振付の方法論や音楽が、環境保護主義者らにどのような社会的、政治的解放の基礎を与えているかを探る。
ウェブサイト
滞在期間:2017年1月11日 - 3月31日
助成機関: Mondriaan Fonds
トークイベント:AIT ARTIST TALK #70 「未来の身体を想像すること」
〜オランダよりアーティストのローリー・ピルグリムを招いて〜
日時:2017年3月17日(金)19:00〜21:00(18:30 開場)
会場:代官山AITルーム
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エヴァ・マスターマン / Eva Masterman
(1986年 イギリス・ウェールズ生まれ)
領域横断的なワークショップやセミナー、執筆を通して、素材とプロセスを深く調査し、作品に投影している。彼女の制作と、視覚芸術の境界および先入観に焦点を当てたアプローチは、多くの学問領域をまたぐ「拡張領域」の中心にありながら、素材の特性を捉えた芸術彫刻でもある自身の彫刻的領域にまつわる批評的な言語を生みだしている。
マスターマンの作品は、風化状態や建築的要素、身体性を想起させ、普段見慣れたものから切り離された時に起こる緊張をはじめ、素材と精神状態の変化をコントロールしようとする試みがみられる。見慣れた粘土の形やその構造が、流動的かつ不安定な感覚への視覚的交替に利用されている。結果、マスターマンのインスタレーション作品は、プロセスと環境に強く結びついた証言とも言える。法則やパラメーターとして粘土を使うことにより、制作現場での身体的リアリティとその意味や、どのようにアート作品が出来るかを、コンセプトと物理性を溶かし合わせることによって明らかにしている。
2008年、キングストン大学でファインアートの学士課程を首席で卒業し、ロイヤル・カレッジ・オブ・アートにて修士号を取得。ウィリアム・ベニントン・ギャラリーにて二人展を行うなど、イギリス国内外で展示を行う。2016年には、チャーリー・スミス・ギャラリーのアンソロジー・アート賞、英国彫刻家協会でバサリー賞を受賞した。また、コレクティヴ・マターと呼ばれるソーシャル・アウトリーチ・アート・コレクティヴに所属し、2016年、テート・ギャラリーが行うプログラムのひとつを担当した。
また、オンライン・ジャーナルcfileonline.orgへの執筆も行い、カムデン・アーツ・センターでワークショップなども行っている。AITでのレジデンス・プログラム終了後、多様な陶芸のあり方を広めるべく、ロンドンのウェストミンスター大学において、講師として教鞭を取ることが決まっている。
ウェブサイト
滞在期間:2017年1月23日 - 3月6日
助成:平成28年度 文化庁 アーティスト・イン・レジデンス活動支援事業
AIT ARTIST TALK #69:「Unknown Arts & Crafts - 無銘のアートと工芸」〜イギリスよりアーティストのエヴァ・マスターマン、ジャクソン・スプラーグを招いて〜
日時:2017年2月17日(金) 19:00-21:00 (18:30開場)
会場:代官山AITルーム *要予約/日英逐次通訳あり
レジデンスプログラム|レポート:Download (PDF/2.1MB)
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ジェニー・ユーシャンスキー
(イタリア・ローマ生まれ、アメリカ・カリフォルニア州/スウェーデン・ストックホルム在住)
ジェニー・ユーシャンスキーは、コンセプトやリサーチに重点を置きながら、素材そのものと批評となる要因がどのように特徴づけられているかを、作品制作を通じて、詩的かつ実験的に探求している。それは、時間や記憶、歴史、言語という世界をカテゴライズするために作られたシステムのあいだに存在するような隙間を、深く掘り下げてゆく行為である。その隙間はゆるやかに広げられ、個人的な経験と、科学的な検証がそこに並走して入り込んでいく。ユーシャンスキーの作品は、鑑賞者にそれぞれの意味を投影する余地を残しながら、単一的な見方を解体し、再び想像されるようにしている。作品が対峙する、より大きな事柄と鑑賞者が、対話をもつ時間が用意されている。
イタリア、ローマ生まれ。モルドバで育ち、アメリカのカリフォルニア大学アーバイン校において視覚芸術(修士)を学んだ後、マルメ・アート・アカデミーにて批評学を学ぶ。2015年、カリフォルニア州ピッツァー大学アートギャラリーで行われたレジデンスに参加し、個展を行う。2017年、"Blacklisted: A Planted Allegory"と題した自身のアーティストブックが個展に関連して同大学より出版される。また、今秋はロサンゼルス・ギャラリー・ビジター・センターでの展示に加え、ロサンゼルス樹木園で行われる展覧会への参加が決まっている。ユーシャンスキーは、スウェーデンにあるアートセンターPersbo Studioを立ち上げ、これまでにアンドリュー・メロン財団やストックホルム王立芸術大学などの機関から、多くの賞や助成を受けている。
過去には、アルドリッチ現代美術館(2012年、コネチカット州、アメリカ)、MAK Center(2010年、カリフォルニア州、アメリカ)、LAXART(2010年、カリフォルニア州、アメリカ)、豊田美術館(2001年、愛知)での展示をはじめ、第7回イスタンブール・ビエンナーレ(2001年)にも参加している。
Website: Jenny Yurshansky
滞在期間:2016年9月6日-12月5日まで
助成機関: IASPIS
イベント: ARCUS + AIT アーティスト・ミニ・トーク Vol. (2016年11月27日(日) 16:30 - 18:00 アーカススタジオ)
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ローザ・ドールネンバル / Rosa Doornenbal
(1988年オランダ・アムステルダム生まれ、在住)
アムステルダム大学でカルチュラル・スタディーズを学んだのち(2012)、ヘリット・リートフェルト・アカデミーで美術学士号を取得(2013)。日常的なモノへの認識を変えるような形、文化、社会的要素に興味を持っている。アートの世界に当てはめてみると、彫刻作品を通して鑑賞者がどのような体験をするかということが表現の中心をなしている。ドールネンバルは、多様なメディアを用い、鑑賞者とモノ、道具、彫刻の相互作用を促す綿密な状況を作りあげ、時に、展示空間における定式化したふるまいを意識的に用いながら、批評的、かつ遊び心にあふれた状況を創出している。近年の作品では、創造そのもののプロセスに着目し、今日における職人性や作家性の意味について思索している。
これまでの展覧会として、'Wilful Blindness' (W139、アムステルダム、2015)、'ASPEN-KEMMER'(kim? Contemporary Art Centre、リガ、2014)がある。また、グループ展である'And then it just happened'(Inter Arts Centre、マルメ、2014)に参加。
ウェブサイト: www.rosadoornenbal.com
ブログ: 「wabi-bijin」
ドールネンバルと、アムステルダムで活動するグラフィック・デザイナー、ミズラーヴ・ズーガイが手掛けるブログ「wabi-bijin」。本ブログでは、ドールネンバルが、日本滞在中に入念なリサーチを行った2つの題材の側面を記している。ブログのページ片側は、日本の茶道と、仏教における美学・哲学・精神的観点との関わりについてのリサーチが示されている。もう片側は、ポップ・カルチャーやアニメに代表される、現代の美学的観点の反応と受け取ることができる。ブログの内容とデザインは、これらの観点を追求するにつれて流動的に変化する。
滞在期間:2016年1月13日 - 4月11日
助成機関: Mondriaan Fonds
展覧会:「非自己/Non-self」
オランダ出身のアーティスト ローザ・ドールネンバルによる展覧会
(2016年3月26日(土)〜31日(木)12:00〜19:00 / 会場:Higure 17-15 cas)
*オープニングレセプション:3月26日(土)18:00〜20:00 *19:00よりパフォーマンスレクチャーあり
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アティコム・ムクダプラコーン / Atikom Mukdaprakorn
(1981年タイ・バンコク生まれ、チェンマイ在住)
1981年タイ・バンコク生まれ、チェンマイ在住。アーティストとデザイナーによるグループ「mute mute」の共同設立者。mute muteは、アートや文化に限らず、多様な社会活動において、人々の認識領域を押し広げる相互議論の場を模索している。ムクダプラコーンは、特にタイにおける写真や表現の自由、アートの現状など、同国のメディア/アート文化に関心を持ち、社会状況が常にそうしたメディア/アートによって投影されることに着目している。現在は、チェンマイで2013年に発足されたプロジェクト「チェンマイ・アート・カンヴァセーション」の活動に関わる。このプロジェクトの目的は、あらゆるマネージメントとメディアに関する知識を学ぶため、多様な議論やタイの社会、アートを結びつけることを試みている。
近年の主な活動に、メディア・アートプロジェクト「Art Jockey」(バンコク芸術文化センター、バンコク、2015)、mute muteによるグループ企画「Mycelioid Adjustment」(ギャラリーシースケープ、チェンマイ、2014)や「Run for No One/ART AIDS (Thailand 2012): You Are Not Alone(バンコク芸術文化センター、バンコク、2012)ほか、数多くのアートプロジェクトを手がけている。
ウェブサイト
滞在期間:2016年2月1日 - 3月31日
助成機関: 平成27年度文化庁文化芸術の海外拠点形成事業
イベント:「第8回恵比寿映像祭」地域連携プログラム『ムーラン・ド・ラ・ギャレットでカラオケを』アティコム・ムクダプラコーン(タイ)企画による映像展
日時:2016年2月12日(金)- 20日(土)11:00-19:00 *日曜休
場所:代官山AITルーム オープニング・レセプション:12日(金)19:00-21:00 *19:30からアーティストトーク
【 Thai Art Night: 網目をくぐれ!タイの最新アート事情 】
バンコクとチェンマイよりアーティスト、キュレーター、ライターを迎えて
日時:2016年3月12日(土)17:00-20:00 *17:30よりトーク
会場:キッチン+イベントスペース GRAIN (原宿)東京都渋谷区神宮前5-25-1
滞在レポート
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FÄRG & BLANCHE
FÄRG & BLANCHEは、2010年にデザイナーのフレデリック・フェルク(スウェーデン出身)とエマ・ブランシュ(フランス出身)により立ち上げられた、ストックホルムを拠点に活動しているデザインスタジオ。幅広い領域に渡る活動をしており、Gärsnäs(ヤシネス)、Zero(ゼロ)、 デザインハウスストックホルムなどの北欧家具ブランドとコラボレーションを行うと同時に、彼ら自身のコレクションや、ロンドンやミラノ、ニューヨークのギャラリーの依頼を受け、アート作品を制作している。一点モノの手作り家具を手がけるときも工業デザインを手がけるときも、彼らの実験的な姿勢は一貫している。
フレデリックとエマの想像性は、ストックホルムのセーデルマルムにある広々としたスタジオで垣間みることができる。地下のガレージに構えられたそのスタジオスペースは、ショールームでありながら、後方に十分な設備を備えた工房もあり、自由に実験を行う場としても機能している。特にテキスタイルは、オーダーメイドのような手法を用いながら、フレデリックとエマの遊び心に溢れた工夫が見られる。例えば、"Succession"シリーズの椅子には、新しいかたちを作り出すためにロープで結んでからオーブンで焼き痕を付けたテキスタイルと革が使われている。また、コレクション作品の中には、木工と縫製の手法を組み合わせた「エクストリーム・ソーイング」という、他に類をみない方法が使われている。
フレデリックは、家具工としての経験があるが、常にファッションへの強い興味を抱いてきた。エマは、芸術家であり美術教師でもある母親のもと、いつも身近にアートがある環境で生まれ育った。これらの影響は、エマとフレデリックの作品や、様々なコラボレーションから生まれた製品からも感じ取れるだろう。
エマとフレデリックが近年企画した主な展覧会に「インサイド・スカンジナビアン・デザイン」(2015年/ストックホルム・ファーニチャー・フェア2015)、「20 Designers at Biologiska」(2011年/ストックホルム・デザインウィーク2011)、「Beyond Couture」(ストックホルム・ファーニチャー・フェア) 、「The choreographed show Design Walk」(2010年)などがある。また、"RE-cover" シリーズの椅子は、ストックホルム国立美術館にも所蔵されている。
FÄRG & BLANCHEは、2013年に、ヤシネスの"Emma"シリーズの椅子が、デザイン雑誌『Sköna Hem』が主催した「ファーニチャー・オブ・ザ・イヤー2013」を受賞した。また、2014年には"Wood Tailoring"シリーズで、「form +1 Award 2014」を受賞した。
WEB:
FÄRG&BLANCHE
滞在期間:2015年9月3日-11月30日まで
助成機関: IASPIS
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Kanitha Tith/カニータ・ティス (1987年カンボジア プノンペン生まれ、在住)
Photo by Rattana Vandy
プノンペンを拠点に、彫刻やパフォーマンス、インスタレーションなど多岐に渡るメディアを用いて領域横断的に作品を制作している。プノンペンのロイヤル・ユニヴァーシティ・オブ・ファインアーツにてインテリア・デザインを専攻し、2008年に修士号を取得した。フレンチ・カルチュラル・センターやボパナ・センターなど、カンボジア国内にある数々の主要な施設で展覧会を開催。近年の活動としては、2012年に、ベルリンのMeinblau and Mikael Andersen galleriesでの展示にて、プノンペンの自宅で行ったコミュニティ・プロジェクト「SurVivArt」で使用した部屋を移築し、再現するインスタレーションを制作した。また、映像制作にも関心を持ち、フランス系カンボジア人の映画監督Davy Chouとアメリカ系カンボジア人のミュージックバンド、Dengue-Feverのプロジェクトに衣装デザイナーとして参画し、コラボレーションを行った。2010年には、芸術活動を通じて、カンボジア女性の権利や社会的立場の向上のために貢献した女性に贈られる『You Khin Memorial Women's Art Prize』を受賞した。
作品においては、ティスの個人的な経験や記憶と、急速に変化するカンボジアの状況など、身の回りで起こる変化・環境との関係性が表現されている。細い針金を編み込んで制作した彫刻作品は、カンボジアの伝統的な調理釜から集めたワイヤーなど、カンボジアでは日常的に見ることができる素材が使われている。そこには、子どもの頃の記憶に加え、個と公共をまたぐ場や、人とそれ以外のものの関係性への関心が映し出され、コミュニティが抱える問題との関り方、ジェンダーや女性のアイデンティティーなど、アーティストの役割とその可能性への問いが表現されている。ティスの作品は、近年のカンボジアが迎えている個と都市空間における経済や社会の変化や、身の回りの環境の変化を喚起する、視覚的で詩的な表現であるといえるだろう。
滞在期間:2015年5月14日-8月7日まで
助成機関:バッカーズ・ファンデーション
展覧会:The BAR Vol.8 「Today of Yesterday - 過去に在る、いま」カンボジアからのアーティスト、ラッタナ・ヴァンディーとカニータ・ティスの新作展 (2015年7月11日(土) - 2015年7月25日(土)、 会場:山本現代)
オープニング・レセプション:2015年7月11日(土) 18:00 - 20:00
トーク: AIT ARTIST TALK #67
「映像とトークで触れるカンボジアの『過去に在る、いま』」カンボジアより、アーティストのラッタナ・ヴァンディーとカニータ・ティスを迎えて (2015年7月15日(水)19:00-21:00 会場:AITルーム代官山)
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Rattana Vandy / ラッタナ・ヴァンディー (1980年カンボジア、プノンペン生まれ、台湾在住)
Still from "MONOLOGUE" , 2015
Single channel HD video, color, sound
台北とパリ、プノンペンを拠点に活動しているアーティスト。2007年に、アーティスト集団 スティーブセラパック(美術の反抗者)の共同設立者となり、2009年にメンバーと共に Sa Sa Art Gallery を設立した。2011年にはカンボジア初の現代美術の展示スペース SA SA BASSAC を立ち上げる。独学で写真を学び、2005年より写真家としての活動を実験的に開始。身の回りにある文化的なモニュメントや、物語を記録することの重要性や役割を考察している。主に、フィルムカメラを用いたアナログな手法により、厳格なフォトジャーナリズムと芸術的実験の境界線をまたぐような作品を制作している。近年では、歴史的文献とイメージ構築の関係性を哲学的に探求する作品を多く制作している。ヴァンディーにとって写真とは、虚構の構築物であり、抽象的かつ詩的な表面を持ち、自らの歴史を語るものである。近年では、映像制作に興味を持ち、最新作として短編映像「MONOLOGUE《独白》」を制作。2014年には外国語の書籍をクメール語へ翻訳し出版する Ponleu Association を共同で設立し、それまでクメール語に翻訳されていなかった外国語の資料にアクセスできる機会を提供している。また、自費出版も行い、哲学や科学、文学などさまざまな領域における知の共有を目指している。
近年の主な個展に「MONOLOGUE」(Jeu de Paume、パリ/2015年)(CAPC現代美術館、ボルドー/2015年)、「Surface」(SA SA BASSAC、プノンペン/2013年)、「Bomb Ponds」(アジア・ソサエティ美術館、ニューヨーク/2013年)(ヘッセル美術館、ニューヨーク/2010年)、主なグループ展に、「dOCUMENTA(13) 」(カッセル、ドイツ/2012年) 「The 19th Noorderlicht International Photofestival Terra Cognita」(オランダ/2012年)、「第1回キエフ・インターナショナル・ビエンナーレ」(キエフ、ウクライナ/2012年)、「Institutions for the Future、Asia Triennial Manchester II」 (マンチェスター、イギリス/2011年)、「第6回アジア・パシフィック現代美術トリエンナーレ」 (ブリスベン、オーストラリア/2009-2010年)などがある。東京では、2015年4月11日から6月28日まで東京都現代美術館(清澄白河)で開催された「 TIME OF OTHERS / 他人の時間」展(2015年)にも参加している。
2015年、第2回ヒューゴ・ボス・アジア・アート賞の最終候補者に選ばれている。
www.vandyrattana.com
滞在期間:2015年5月13日-7月31日まで
助成機関:バッカーズ・ファンデーション
展覧会: 「TIME OF OTHERS/他人の時間」 (2015年4月11日 - 6月28日 東京都現代美術館)
関連トーク: 「TIME OF OTHERS」 Meeting the artist Vol.1 Rattana Vandy (2015年5月30日(土)15:00 会場:東京都現代美術館 展示室)
展覧会:The BAR Vol.8 「Today of Yesterday - 過去に在る、いま」カンボジアからのアーティスト、ラッタナ・ヴァンディーとカニータ・ティスの新作展 (2015年7月11日(土) - 2015年7月25日(土)、 会場:山本現代)
オープニング・レセプション:2015年7月11日(土) 18:00 - 20:00
トーク: AIT ARTIST TALK #67
「映像とトークで触れるカンボジアの『過去に在る、いま』」カンボジアより、アーティストのラッタナ・ヴァンディーとカニータ・ティスを迎えて (2015年7月15日(水)19:00-21:00 会場:AITルーム代官山)
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キャロライン・アシャントル/Caroline Achaintre (1969年フランス生まれ、ドイツ在住)
フランスに生まれ、ドイツで育ったアシャントルは、ロンドンを拠点に活動を続けているアーティスト。鍛冶工としての経験を積んだ後、イギリスに渡り、DAAD(ドイツ学術交流会)の奨学金を得て、チェルシーカレッジオブアートアンドデザイン(ロンドン芸術大学) 、ゴールドスミスカレッジ(ロンドン大学)にて芸術を学んだ。近年の主な活動に、トリノでの個展『The Present / Future Illy Prize』(2014年、カステッロ・ディ・リヴォリ現代美術館、イタリア)や、2015年5月までロンドンで開催中の『BP Spotlight: Caroline Achaintre』(2014年-2015年、テート・ブリテン、イギリス)がある。アシャントルの作品は、サントル地域現代芸術振興基金コレクション(フランス)、アキテーヌ博物館(フランス)、パリ市立近代美術館(フランス)、サウサンプトン市立美術館(イギリス)など多くの美術館、博物館に所蔵されている。
滞在期間:2015年1月27日 - 3月22日
助成機関: 平成26年度文化庁文化芸術の海外拠点形成事業
イベント:"回る世界の静止点で"ー 舞踏、能、コンテンポラリー・ダンス、現代陶芸を繋ぐ 1日限りのイベント(2015年2月21日(土)15:30-21:00 @SHIBAURA HOUSE)
関連記事:Tokyo Correspondence (Camden Arts Centre website)
At the Still Point of the Turning World (Camden Arts Centre website)
滞在レポート
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アルバート・サムレス (1987年アメリカ、ロサンゼルス生まれ)
2012年にカリフォルニア芸術大学を卒業後、ロサンゼルス沿岸の海流や、カンボジアの強い日射しにより時間の経過とともに素材が変化する絵画など、自然界の法則や動物の習性を利用した作品を制作している。近年の大規模なプロジェクトには、ニューヨークの全ての地下鉄と、世界中のほぼ全ての空港で流れるアナウンスを担当する声優のキャロリン・ホプキンスに詩の朗読を依頼したサウンド・インスタレーション『The Voice』を「シンガポール・ビエンナーレ2013」で発表したほか、本年秋に開催される「モスクワ・ビエンナーレ」では、アフリカ産のヤシの木に留まった大型インコがニュースを口ずさむ『Divine Intervention (An Act of God)』を構想している。ロシアでは、ペットとして飼われることが多いこのインコは、血統を遡るとアフリカに行き着く。野生時には止まり木だった故郷のヤシも、現在のインコにとっては、違和感のある環境となる。インコは、本ビエンナーレ会期中、美術館に生息する予定。東京・山本現代で行われる2人展では、天然染色の藍染め、東京の雨、米を使った作品を構想している。
http://albertsamreth.com/
主な展覧会歴 (抜粋)
・2012 「Non-Profit, Self-Titled」 (カル・アーツ/アメリカ)
・2012 「Bring Your Own Beamer, TRANSMISSION」 (MoCA/カリフォルニア)
・2013 「...Know Know」 (SA SA BASSAC/カンボジア)
・2013 「The Joy of Fear」 (The Impermanent Collection/カリフォルニア)
・2013 「Poster Problem」 (Otras Obras/メキシコ)
・2013-2014 「シンガポール・ビエンナーレ 2013」 (シンガポール美術館/シンガポール)
滞在期間:2014年5月16日-8月8日まで
助成機関:バッカーズ・ファンデーション
展覧会: 「The BAR Vol.7 アルバート・サムレス(アメリカ)とゴル・スーダン(ケニア)による新作展」(2014年7月12日(土) - 2014年7月26日(土)、 会場:山本現代)
アーティスト・インタビュー:Download(PDF / 2.3MB)
展覧会報告印刷物: Download(PDF / 1.9MB)
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フランシスジェック・オルロフスキー(1984年生まれ、ポーランド / ボズナン出身)
ポズナン芸術アカデミーのインターメディア学部卒業。ホームレスと自分の服を交換し、その端切れを使ってインスタレーションを制作した「UNTITLED 2009」や、ロンドンに住むポーランド移民者が、職(低賃金で時に違法)を求めて集まったと言われる「ポーランド人の嘆きの壁(Polish Wailing Wall)」をモチーフにし、英国の最小貨幣である1ペニー硬貨に移民労働者の状況を重ねた「DROBNE / 2010 SMALL CHANGE」など、特定の場の社会的な文脈、政治性を巧みに取り込んだ映像作品やインスタレーションを制作している。近年の展覧会に、「The artist in the time of hopelessness. The newest Polish art 」BWA ヴロツワフ・ギャラリー・オブ・コンテンポラリー・アート(ヴロツワフ/2013)、「British British Polish Polish: Art From Europe's Edges In The Long '90s And Today」ウジャドゥスキー城現代美術センター(ワルシャワ/ 2013)、「ART IST KUKU NU UT」 プラダ・プラウダ(エストニア/2013)などがある。
滞在期間:2014年1月21日-3月23日まで
助成機関:平成25年度文化庁文化芸術の海外拠点形成事業
イベント: BYOB - Bring Your Own Beamer at AIT(2014年2月22日 19:00-22:00, AITルーム)
<ポーリッシュ・アート・ナイト>「フラネック・キモノ『キング・ブルース・リー、空手マスター』」- ポーランドの若手アーティストを2名を迎え、映像、食から考える表現と社会のいま -(2014年3月15日 17:00-20:00, ヒルサイドテラスアネックスA棟)
活動報告タブロイド紙: Download (PDF / 5.0MB)
滞在レポート
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ヴィンセント・ヴルスマ(1982年、オランダ、ザーンダム生まれ)
ヴィンセント・ヴルスマ(1982年、オランダ、ザーンダム生まれ)
アムステルダムのへリットリートフェルトアカデミーで学んだ後、デ・アトリエに参加。芸術とそこに内在する社会政治学的な関係、また、文化的盗用による経済や歴史の成り立ち、製品と作品の関係性などについて言及している。ものの生産がデジタル化される現代において、さまざまな生産技術をリサーチし、対峙させることで、物質的/非物質的な労働における階層構造を問う作品を制作している。これまで、「A Sign of Autumn」アムステルダム市立美術館(オランダ/2011)、「ARS NOVA E5305-B」Galerie Cinzia Friedlaender(ベルリン/2009)などで個展を開催したほか、第6回ベルリンビエンナーレ(ドイツ/2010)、クンストハレ・デュッセルドルフ(ドイツ/2012)、アプタイベルク美術館(ドイツ/2013)、パリ市立近代美術館(フランス/2013)などの国際展やグループ展に参加している。
滞在期間:2014年1月9日-3月30日まで
助成機関:Mondriaan Fonds (オランダ)
イベント:
AIT ARTIST TALK #65「技術、労働、抽象」オランダ出身アーティスト ヴィンセント・ヴルスマを迎えて
(日時:2014年3月24日(月) 19:00-21:00 会場:代官山AITルーム)
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マテオ・ローザ/Matteo Rosa(1978年、イタリア生まれ、スウェーデン在住)
スウェーデン、マルメにて活動。
作品形式は、ドローイング、ペインティング、写真、ビデオ、インスタレーションと多岐にわたる。
ローザの制作の核にあるのは、「認識」への関心である。それは、有形と無形、動と静、架空と実在など、あらゆる事象の相関性へと向けられる。彼の実践はいずれも、かつて人が胎内から出た瞬間に膨大な情報に触れるという鮮烈な経験をしたように、忘れ去り、軽視しがちな自己への気づきをもたらす、アートの可能性を探る試みである。
ローザはエジンバラ・カレッジ・オブ・アートおよびマルメ・アート・アカデミーで学び、近年は、The Boiler Room(オスロ・ノルウェー/2013)、Fondazione Galleria Civica(トレント・イタリア/2011)、 Galleri Arnstedt (ウストラ カールップ・スウェーデン /2011), Skånes Konstförening(マルメ ・スウェーデン/2010)、E:ventGallery(ロンドン ・イギリス/2009)、Krognoshuset(ルンド ・スウェーデン/2007) 、Galleri Mors Mössa(ヨーテボリ・スウェーデン/2007)にて個展を開催した。
滞在期間:2013年10月2日-12月22日まで
助成機関:IASPIS
イベント:第6回 AIT+ARCUSナイト「パラレルホーム / Parallel Home」4カ国からのアーティストによるミニ・トークとラウンジ・イベント! ( 2013年12月7日(土) 18:30 - 21:30@エイトルーム代官山)
アルベルト・ロドリゲス・コジア/Alberto Rodríguez Collía(1985年グアテマラ生まれ、在住)
エスクエラ・デ・アルテ 10(マドリード)にて彫刻を学んだのち、2007年には、グアテマラ初の彫刻専門工房「Taller Experimental de Grafica」を友人と設立した。これまでに、「セントラル・アメリカン・ビエンナーレ」(2010 ニカラグア)や、「Estampida」(2012 Des.Pacio ギャラリー/コスタリカ)に参加。テレビやインターネット、新聞の写真など、既存のメディアからモチーフを引用し、ドローイングや映像作品、版画を制作している。そうした作品の数々は、時に、植民地時代の歴史や、グアテマラの複雑な政治・社会に対する辛辣なアイロニーとして表現される。作品「Weekend(週末)」(2009)では、国を引き裂く発端となったグアテマラ内戦(1960-1996)を題材とし、語られない事実に対するシニカルな視点を一連のペインティングとして発表した。新聞の画像をスキャンし、大仰な色で塗りつぶした政治的な場面は、あえて安っぽく額装され、出来の悪い家族写真のように配置されている。それらは、ゲリラ、和平協定、腐敗した経済、政治、社会状況など、コジアと同世代の若者が巻き込まれてきた権力に対する嘲笑が込められている。
滞在期間:2013年5月14日-8月8日まで
助成機関:バッカーズ・ファンデーション
展覧会:「ざわめきのあらわれ/Divided Against Ourselves」(2013年7月13日(土)- 7月27日(土)会場:山本現代)
イベント:夏のミングリアス「夢の中の古代都市と12,350キロ」和田昌宏とアルベルト・ロドリゲス・コジアの2名のアーティストによる、レジデンス・プログラム滞在報告会! (2013年8月3日(土)会場:代官山AITルーム)
AITレジデンスアーティスト アルベルト・ロドリゲス・コジアがおくる
真夏のグアテマラ映画上映会+トーク! (2013年8月4日(日)会場:代官山AITルーム)
アレグラ・パチェコ/Allegra Pacheco(1986年、コスタリカ生まれ、ロンドン在住)
1986年、コスタリカ生まれ、ロンドン在住。スクール・オブ・ビジュアル・アーツ(ニューヨーク)にて写真を学んだのち、ウィンブルドン・カレッジ・オブ・アーツ(ロンドン)に在籍。主に、写真やドローイング、インスタレーションを制作している。これまでに、「White Box」SCOPE Art fair(2010年/マイアミ)や、「New York Photo Festival」DUMBO BK (2010年/ニューヨーク)などに参加。今回の東京滞在は2度目となり、前回の滞在時には、その様子を一連の写真作品「Japan」として制作した。そのシリーズには、映画『ブレードランナー』を思わせる近未来的な建築のほか、飲み屋街、ラブホテル、地下鉄のホームに寝転がる泥酔したサラリーマンの様子など、秩序の中にある雑多な「東京」の様子が写し出されている。2012年には、ジャスト・アナザー・スペース(東京)にて個展「Tokyoscapes」を開催。「Boobs(乳房)」(2012)では、コスタリカのラ・カルピオ地区の女性たちとの共同作業により、乳房の形をしたソフト・スカルプチャーを制作し、彼女たちの労働環境や社会的な立場を想起させ、社会の中で不可視になりがちな抑圧構造をユーモラスに浮かび上がらせた。
Allegra Pacheco HP:http://www.allegrapacheco.com/
滞在期間:2013年5月14日-8月8日まで
共催団体:バッカーズ・ファンデーション
展覧会:「ざわめきのあらわれ/Divided Against Ourselves」(2013年7月13日(土)- 7月27日(土)会場:山本現代)
メルヴィン・モティ/Melvin Moti (1977年ロッテルダム生まれ)
1977年オランダ、ロッテルダム生まれ。現在ロッテルダムおよびベルリンを拠点に活動を行う。ビジュアル・カルチャーとの関連における神経学的、科学的、歴史的プロセスを考察している。過去数年間にわたり、アーティストブック、オブジェ、ドローイングや、映像制作も手がける。最近では、スコットランド博物館(エディンバラ/2012)、Kunsthalle Lissabon(リスボン/2012)、ジャン大公近代美術館(MUDAM)(ルクセンブルク/2011)、ウィールズ現代美術センター(Wiels)(ブリュッセル/2010)、Fondazione Galleria Civica(トレント/2010)、Stedelijk Museum(アムステルダム/2007)、MMK(フランクフルト/2008)において個展が開催された。
滞在期間:2013年1月1日-4月13日まで
助成機関:Mondriaan Fonds
イベント:AIT ARTIST TALK #64
ロレアナ・トレード/Laureana Toledo(1970年、オアハカ生まれ)
ロンドンとメキシコシティを拠点に活動を行う。写真を学んだトレードは、コンセプトやテーマに合わせ、テキスト、本、絵画などメディア横断的な作品を制作している。これまでに、メキシコの現代美術館やアナワカリ美術館、イーストサイド・プロジェクト(バーミンガム)、ルイジアナ美術館(デンマーク)、レッド・キャット(ロサンゼルス)、ホワイトチャペル・アート・ギャラリー(ロンドン)などで、数々の展覧会やコラボレーション・プロジェクトを開催。 ISPS(2004/ニューヨーク)やガスワークス(2009/ロンドン)などのレジデンスに滞在。 1996年より、編集者、教育者、インディペンデント・キュレーターとしても活動を行う。メキシコシティのアート・スペースSOMAの共同設立者。
SOMA:http://somamexico.org/
滞在期間:2013年2月5日-3月9日まで
助成機関:平成24年度文化庁文化芸術の海外拠点形成事業
イベント:THIS IS A GEOGRAPHY LESSON- 新たな文化地理学を考えよう!- メキシコと日本をめぐるディスカッション+ディナーイベント -(2013年3月3日開催 限定イベント)
イベント報告タブロイド紙: Download(PDF / 9MB)
Designed by fruitsmachine / Illustration by Paul Fielding
滞在レポート
フリエタ・アランダ/Julieta Aranda(1975年、メキシコシティ生まれ)
ベルリンとニューヨークを拠点に活動を行う。多様な実践を行うアランダは、時間、権力、想像など、私たちの社会循環の中で政治化された主体性はどう可能なのかといった「循環の詩学」を言及している。これまでに、Witte de With (2013/オランダ)、Museo d'Arte Contemporanea Villa Croce (2013/ジェノヴァ)、ArtPostions, Miami Basel (2012/マイアミ)などで展示を行うほか、「ドクメンタ13」(2012/カッセル)、「光州ビエンナーレ」(2012/韓国)、「ヴェネツィア・ビエンナーレ」(2011/ヴェネツィア)、「イスタンブール・ビエンナーレ」(2011/イスタンブール)などの多数の国際展に参加。そのほか、アントン・ヴィドクレと共に 世界最大のアートの情報サイトであるe-fluxの共同ディレクターを務め、Time/Bank、質屋、e-fluxのビデオレンタル屋などの形式を通して、新たな経済を模索するプロジェクトをニューヨークをはじめ、世界中で展開している。
manifestajournal Interview: Time/Bank - A Conversation with Julieta Aranda and Anton Vidokle
滞在期間:2013年2月4日-3月9日まで
助成機関:平成24年度文化庁文化芸術の海外拠点形成事業
イベント:THIS IS A GEOGRAPHY LESSON- 新たな文化地理学を考えよう!- メキシコと日本をめぐるディスカッション+ディナーイベント -(2013年3月3日開催 限定イベント)
イベント報告タブロイド紙: Download(PDF / 9MB)
Designed by fruitsmachine / Illustration by Paul Fielding
滞在レポート
サイモン・ガーデンフォールズ/Simon Gärdenfors (1978年マルメ生まれ)
1978年マルメ生まれ、ストックホルム在住。マンガ家としてのほか、ラッパー、ラジオのパーソナリティとしても活動を行う。
マンガ作品には、丸みのあるキャラクターなど、柔らかいイメージが登場するが、そのストーリーには自叙伝的なものや現実的な主題が扱われている。これまでに4冊のグラフィックノベルを出版しているほか、スウェーデンで発行された GalagoやRocky Magasinなどの作品集にも短編が収録されている。 2010年には、作品集「Simons 120 dagar 」の 英語版「The 120 Days of Simon」を発表。2008年には、スウェーデンのテレビ放送ZTVにて、お菓子のパッケージやマンガ、ピンボールなどのジャンク・カルチャーを取り上げた 「The Simon Gärdenfors skräpkultur-show (The Simon Gärdenfors Junk Culture Show)」より6本のエピソードを紹介した。http://gardenfors.blogspot.jp/
滞在期間:2012年10月3日-12月28日まで
助成機関:IASPIS
イベント:作品プレゼンテーション(非公開)
ベネディクト・パーテンハイマー/Benedikt Partenheimer (1977年ミュンヘン生まれ)
現在はベルリンを拠点に活動を行う。ミュンヘンのルドウィッグ・マクシミリアン大学にて哲学、歴史、美術史を学び、オーストラリアのロイヤルメルボルン工科大学大学とニューヨークのパーソンズ・スクール・オブ・デザインにて写真を学ぶ。ニューヨークでは、インターンとしてリチャード・アヴェドンのアシスタントを務める。2003年以降、数々の展覧会にて作品を発表。2009年にはニューヨークの「Hearst 8x10 Photography Biennial」、ベルリンの「Art Award for Photography in Berlin」にて受賞。2010年には、「Lead Awards」にノミネートされ、 ハンブルグのHaus der Photografie, Deichtorhallenにて展示を行う。 http://www.benedikt-partenheimer.com/
滞在期間:2012年9月4日-11月30日まで
助成機関:Artscope
イベント:AIT ARTIST TALK #63「落下する人と、寄生する彫刻」
展覧会: 「アート・スコープ2012-2014」―旅の後(あと)もしくは痕(あと)展( 会期:2014年7月12日(土)- 10月13日(月・祝)会場:原美術館)
リタ・ヘンゼン/Rita Hensen (1960年ベッドブルグ生まれ、ドイツ・ミュンヘン在住)
1960年、ベッドブルグ生まれ。ミュンヘン美術院で学ぶ。現在はミュンヘンを拠点に活動を行う。これまでに、Artothek MünchenやGalerie G. Fucknerなど、ドイツのギャラリーで個展を行うほか、ミュンヘン市庁舎のギャラリー Rathausgalerieで開催された「Cascade」(2012)やダイムラー・コンテンポラリーの「Drawing Sculpture」(2010)など、数々のグループ展に参加。
滞在期間:2012年9月4日-11月30日まで
助成機関:Artscope
イベント:AIT ARTIST TALK #63「落下する人と、寄生する彫刻」
展覧会: 「アート・スコープ2012-2014」―旅の後(あと)もしくは痕(あと)展( 会期:2014年7月12日(土)- 10月13日(月・祝)会場:原美術館)
チアゴ・ホシャ・ピッタ/Thiago Rocha Pitta (1980年ブラジル生まれ、ブラジル・サンパウロ在住)
ブラジルのサンパウロ在住。シンガポールビエンナーレ(2006)、サンパウロビエンナーレ(2012)などに出品。東京滞在中(2008)には、都市を構成する建築のシンプルな形状に心引かれ、建築の無機的な要素と、有機的な塩の結晶を融合させたドローイングやインスタレーションを制作。ピッタは、自然界あるいは人工世界に見出しうる変化・風化・流動等の物理的現象に着目し(塩の結晶は、自然界の変化の象徴としてしばしば使用する素材)、インスタレーションや映像作品へと結実させる思索的な作風が特色。原美術館で開催される「ホームアゲイン―Japanを体験した10人のアーティスト」展では、布とセメントを使ったインスタレーションを発表予定。・http://www.andersen-s.dk/
滞在期間:2008年4月-2008年6月下旬/2012年6月29日-7月12日まで
共催団体:バッカーズ・ファンデーション
展覧会:「The BAR vol.2 ドナ・オンとティアゴ・ホシャ・ピッタ」展
「ホームアゲイン―Japanを体験した10人のアーティスト」展
イベント:AIT ARTIST TALK #36 「もう一つの記憶と時間
ニック・エヴァンス Nick Evans(1976年ザンビア生まれ、グラスゴー在住)
グラスゴー芸術大学とストックホルムのロイヤル・カレッジ・オブ・ファインアートで学ぶ。独立後のアフリカのザンビアで生まれたエヴァンスの彫刻には、異文化に対峙することで新たな言語や思考が生まれたモダニズムにおけるエキゾティズムや、異文化がヨーロッパの近代美術に与えた影響への関心が表れている。近年の主な個展に、スコットランド国立近代美術館での「Oceania」(エジンバラ/2011)や、メアリー・メアリーギャラリーでの「Anti Autonome」(グラスゴー/2010)がある。
滞在期間: 2012年1月25日-3月中旬まで
パートナー機関:Cove Park
イベント:FOUND AND MADE:道に落ちているものがアートになる!? 歩いて、見つけて、作品をつくろう!(ワークショップ)
滞在レポート
ケイティー・ウェスト Katy West(1977年アイルランド生まれ、グラスゴー在住)
グラスゴー芸術大学とロンドンのロイヤル・カレッジ・オブ・アートで陶磁器を学ぶ。現在は、デザイナーとして、商業用の陶磁器製品を制作するほか、キュレーターとして工芸とデザインの領域を結ぶプロジェクトの企画に携わる。近年の展覧会には、国内外の陶磁器を展示する「Our Objects」のほか、現代における工芸の実践と伝統技法の関係性を考察する「Modern Languages」に参加している。また、2012年のオリンピックと同時期に、展覧会「Transformers」を企画している。
滞在期間: 2012年1月25日-3月中旬まで
パートナー機関:Cove Park
イベント:FOUND AND MADE:道に落ちているものがアートになる!? 歩いて、見つけて、作品をつくろう!(ワークショップ)
滞在レポート
メアリー・レッドモンド Mary Redmond(1973年スコットランド生まれ、グラスゴー在住)
グラスゴー芸術大学修士課程修了。身の回りの製品を組み合わせて加工し、折り曲げ、着色した彫刻を空間に周到に配置することで、既製品とアーティストの手仕事の同化を図る。彼女の作品が時に、「普通のものが奇妙につくられている」と表現されるように、複雑なものの並列によって、均衡や固体性、空間の関係性を生み、観る者の視覚や感覚に訴える。主な個展にタルボット・ライス・ギャラリー(エジンバラ/2005)や、「The Floating World」(ダンディー/2010)がある。現在、グラスゴー現代美術館にて開催中の「You, Me, Something Else」に参加している。
滞在期間: 2012年1月19日-3月3日まで
パートナー機関:Cove Park
イベント:FOUND AND MADE:道に落ちているものがアートになる!? 歩いて、見つけて、作品をつくろう!(ワークショップ)
滞在レポート
シャギニ・ラトナウラン/Syagini Ratnawulan(1979年インドネシア生まれ、バンドゥン在住)
・ 2006 ゴールドスミス・カレッジ(ロンドン)MAカルチュラル・スタディーズ修了
・ 2009「Cross/Piece」カッナ・ギャラリー(ジャカルタ)
・ 2009「バンドゥン・アート・ナウ」 ナショナル・ギャラリー(ジャカルタ)
・ 2010 個展「情事 第1章:ダイニングルーム/罪の無い嘘」ヴィヴィ・イップ・アートルーム(ジャカルタ)
滞在期間:2011年4月4日- 6月30日まで//2012年8月23日-8月30日まで
共催団体:バッカーズ・ファンデーション
展覧会:The BAR vol. 5「Rounds – めぐりめぐる」
「ホームアゲイン―Japanを体験した10人のアーティスト」展
インスタレーションや写真、ドローイングなどを制作している。溶け落ちそうなシャンデリアが飾られた部屋に、汚れ無き白色を基調としたダイニング・テーブル、コーヒー・カップ、ティー・スプーンを並べたインスタレーションをはじめ、愛と不実さなど、相反する心理を表現している。また、写真作品『L.S』では、レオナルド・ダ・ヴィンチの『最後の晩餐(The Last Supper)』をモチーフに、作品と同じ位置に並ぶ人物像を白いベールで包み、秘めたる歴史や時間を表現している。2002年には、国際交流基金設立30周年を記念し、東京オペラシティアートギャラリーと国際交流基金フォーラムにて開催された「アンダー・コンストラクションアジア美術の新世代」展に参加。
デュート・ハルドーノ/Duto Hardono (1985年インドネシア生まれ、バンドゥン在住)
・ 2008 バンドン工科大学 ファインアート・デザイン学科卒業(奨学金取得)
・ 2009「バンドゥン・アート・ナウ」ギャラリー・ナショナル(ジャカルタ)
・ 2010 個展「グッド・ラブ、バッド・ジョーク」セルサル・スナリオ・アート・スペース(バンドゥン)
・ 2010「ペルサカパン・マッサ」ナショナル・ギャラリー(ジャカルタ)
滞在期間: 2011年4月4日- 6月30日まで/2012年8月24日-8月30日まで
共催団体:バッカーズ・ファンデーション
展覧会:The BAR vol. 5「Rounds – めぐりめぐる」
「ホームアゲイン―Japanを体験した10人のアーティスト」展
サウンド・インスタレーションやドローイング、コラージュなどを主に制作している。タンバリンに緻密なドローイングを施した彫刻や、カセットテープを使用したインスタレーションなど、音を想起させるものと、繊細な手作業が融合した作品やパフォーマンスを手がける。『サボテンが演奏する、ジョン・ケージの4分33秒を、テープの繰り返し再生で上演する方法』(2010年)では、前衛芸術運動のフルクサスのメンバーであったジョン・ケージが作曲した無音の楽曲『4分33秒』(1952年)を引用した作品を制作。サボテンが再現する歴史的な楽曲を、カセットテープを通して繰り返し聴くという、ユーモア溢れるインスタレーションを発表。
テューラ・ナーヒネン/Tuula Narhinen(1967年生まれ/フィンランド出身、ヘルシンキ在住)
フィニッシュ・アカデミー・オブ・ファインアーツや、ヘルシンキ・ユニバーシティ・オブ・テクノロジーで学ぶ。Kiasma Museum of Contemporary Art(フィンランド、2006年) <やGallery Sculptor(フィンランド、2009年)等で数々の個展を開催。ヘルシンキ市やオウル市の市立美術館や、Kiasma Museum of Contemporary Art等の機関にコレクションされている。近年は環境問題をテーマにした活動も精力的に行っている。
滞在期間:〜 2010年11月2日(火)まで
助成機関:FRAME、フィンランド・センター
展覧会:
フィンランド出身のテューラ・ナーヒネンは、主に写真やドローイング、彫刻などから構成されるインスタレーション作品を制作しています。自ら発明した撮影・描画器具を使い、雨や風などの自然現象から偶然に生まれる法則を視覚化する彼女の作品には、カメラの露光時間を長くすることで、木の枝に結び付けた電球の光がゆるやかな風の軌跡を写し出す「Win dtracers」(2000年)や、真冬のフィンランドの屋外でキャンバスに青い絵具を塗り、結氷した表面をゆっくりと乾燥
させることで霜の模様を描き出す「Frostflowers」(2008年) などがあります。
ヤコブ・シモンソン/Jakob Simonson(1974年生まれ/スウェーデン出身、マルモ在住)
フィニッシュ・アカデミー・オブ・ファインアーツや、ヘルシンキ・ユニバーシティ・オブ・テクノロジーで学ぶ。Kiasma Museum of Contemporary Art(フィンランド、2006年) <やGallery Sculptor(フィンランド、2009年)等で数々の個展を開催。ヘルシンキ市やオウル市の市立美術館や、Kiasma Museum of Contemporary Art等の機関にコレクションされている。近年は環境問題をテーマにした活動も精力的に行っている。
滞在期間:〜 2011年1月5日(火)まで
助成機関:IASPIS
イベント:
スウェーデン出身のヤコブ・シモンソンは、近代の視覚のあり方を攪乱するようなペインティングやインスタレーションを制作しています。2009年にスウェーデンのランドスクローナ市立美術館で開催された「Synrand」展では、ガラス窓で囲まれた展示空間へ、ガラス窓の上半分をアルミのフィルムで覆うという介入を行いました。これにより、観る者は、フィルムに映り込んだ展示空間内部の規則的なグリッド状の構造と、フィルムで覆われていない外の風景を同時に見ることになり、質の違う二つの空間の狭間で戸惑いを覚えることになります。
パク・キョンジュ(韓国) SSamzie Space/AIT共同プログラム
ハン・ヤンアー(韓国) SSamzie Space/AIT共同プログラム 1968年生まれ
ジュマナ・アブード(イスラエル/パレスチナ)助成:トヨタ財団
カミラ・カールソン(スウェーデン) IASPIS/AIT提携プログラム 1971年生まれ
キョンファー・ハム(韓国) SSamzie Space
写真:渋谷にて街の様子を撮影