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The BAR vol. 9「Healing and Loving」展

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The BAR (The Backers Foundation and AIT Residence Programme) vol. 9
「Healing and Loving (ヒーリング・アンド・ラヴィング)」
チョウ イー・ティン(ミャンマー/ビルマ)とクリシュナプリヤ・ターマクリシュナ(スリランカ)による新作展


会期: 2016年7月9日(土)- 7月23日(土)
時間: 11:00 - 19:00(日曜・月曜・祝日休廊)*入場無料
会場: 山本現代(白金高輪)
オープニング・レセプション:7月9日(土)18:00 - 20:00
(19:00よりチョウ イー・ティンによるパフォーマンス)

アーティスト・トーク:7月13日(水)19:00 - 21:00(18:30開場)@代官山AITルーム *要予約
(詳細・ご予約方法はこちら)


The BAR vol.9
The BAR vol. 9「Healing and Loving」展チラシイメージ/designed by Yasutaka Fukuoka
[Top] Krishnapriya Tharmakrishnar "Richness", 2015, Nail Drawing on tracing paper
[Bottom] Chaw Ei Thein "What a wonderful world #6", 2015, Acrylic painting on camouflage fabric


プレスリリース:Download(PDF / 1.2MB)

展覧会チラシ: Download(PDF / 1.6MB)

アーティスト インタビュー:Download(PDF / 3.3MB)


バッカーズ・ファンデーションとNPO法人アーツイニシアティヴトウキョウ[AIT/エイト]は、7月9日(土)から7月23日(土)まで「Healing and Loving (ヒーリング・アンド・ラヴィング)」展を白金高輪の山本現代にて開催します。本展は、海外のアーティストを東京に招へいするアーティスト・イン・レジデンス・プログラムの9回目の成果展となり、2016年はミャンマー(ビルマ)出身のチョウ イー・ティンと、スリランカ出身のクリシュナプリヤ・ターマクリシュナの2名のアーティストが、これまでの作品に加え、日本で制作した新作を発表します。

チョウ イー・ティン(1969年、ミャンマー/ビルマ生まれ)は、ペインティングや彫刻のほか、非道な弾圧や独裁政治のもとで生きた女性たちの経験に言及するパフォーマンスを公共の場で行なっています。2015年にミャンマー/ビルマで行われた総選挙と政治的局面に大きな変化が起こるまで祖国から離れて暮らし、その間も強い信念を持って制作活動に取り組んできました。
本展では、日本で見つけた迷彩柄の布地や、見捨てられた木材に施されるペインティングを新たに発表します。

クリシュナプリヤ・ターマクリシュナ(1987年、スリランカ生まれ)は、スリランカ最北に位置する都市、ジャフナを拠点に活動しています。1980年代半ばから、ジャフナは激しい内戦の場となりました。その最中、自らの家族と家を失った経験は、ドローイングや木版画など、ターマクリシュナの幅広い作品制作における源泉となっています。本展が日本初の作品発表となる彼女は、紙に釘を押し当て、うっすらとした姿を浮かび上がらせる立体のドローイングを制作します。展示に向け、彼女はこういいます。
「点は線となり、線は形をつくり、私の過去、夢、選択、喪失と獲得という人生のゆく末を示すのです。」

二人の作品は、争いにまつわる経験や記憶、そこでの喪失や不安を根幹にもちながらも、歩みを止めずにいきることへの強い想いを感じさせます。これらの表現は、翻弄された過去を批判するのではなく、すべての人びとに向けた「和解」と「愛情」の意思表明と捉えることもできるでしょう。
母親として、そして女性としての実体験に密接な関係を持つ彼女たちの作品にご期待ください。


開催概要 The BAR(The Backers Foundation and AIT Residence Programme)vol. 9
「Healing and Loving」-ヒーリング・アンド・ラヴィング-

チョウ イー・ティン(ミャンマー/ビルマ)とクリシュナプリヤ・ターマクリシュナ(スリランカ)による新作展

会期: 2016年7月9日(土)- 7月23日(土) 11:00 - 19:00 (日月祝 休廊)*入場無料
会場:山本現代 (〒108-0072 東京都港区白金3-1-15-3F) TEL:03-6383-0626
主催: NPO法人アーツイニシアティヴトウキョウ[AIT/エイト]
共催: バッカーズ・ファンデーション
協力: 山本現代、LOKO GALLERY
オープニング・レセプション:7月9日(土)18:00 - 20:00
(19:00よりチョウ イー・ティンによるパフォーマンス)

アーティスト・トーク:7月13日(水)19:00 - 21:00(18:30開場)@代官山AITルーム *要予約
詳細・ご予約方法はこちら


[ アーティスト紹介 ]

チョウ イー・ティン
(1969年ミャンマー/ビルマ生まれ、ニューヨーク在住)

1995年に法学で学士号を取得。ミャンマー/ビルマのパテインで活動する芸術家、マウン マウン・ティンを父に持ち、芸術的指導を受けた彼女は多様な表現方法を追求し、画家、そしてパフォーマンス・アーティストとして多くの国際的な賞を受賞し、その活動をいち早く認められるようになる。特に、社会政治的な環境の下での矛盾や葛藤をありのままに描き出す作風で高い評価を受け、それらの作品は、主に言論の自由の制限やその社会変化が及ぼす影響による、自身の苦悩の経験から紡ぎ出されたものである。2009年、アジアン・カルチュラル・カウンシルのグランティーとしてニューヨークに滞在したことをきっかけに、現在は母国から離れて活動をしている。

<主な展覧会歴>(抜粋)
・ 2008 「Wonder」(シンガポール・ビエンナーレ2008/シンガポール)
・ 2010 「Stories Out of Burma」(Thavibu Gallery、バンコク、タイ)
・ 2011 「ARTLIVE2011」(CATM Chelsea Gallery、ニューヨーク、アメリカ)
・ 2013 「Works on Paper 2013: Japan-U.S. Art Exchange Exhibition」(石川県、東京都)
・ 2015 「My Country, Asia Week New York」(Shalini Ganandra Fine Art、ニューヨーク、アメリカ)
・ 2015 「Building Histories」(ゲーテ・インスティトゥート、ヤンゴン、ミャンマー/ビルマ)

Chaw Ei Thein
Performance by Chaw Ei Thein, 2012, Rapid Pulse International Performance Art Festival, Chicago USA [reference image]

ChawEiThein
"Bodhi Budha" , 2015, Acrylic on fibre glass, 304mm×152mm×419mm [reference image]

Chaw Ei Thein
"We are in Burma" Performance, 2004 [reference image]





クリシュナプリヤ・ターマクリシュナ
(1987年スリランカ生まれ、ジャフナ在住)

ターマクリシュナは、これまで経験した喪失の痕跡をたどり、忘却の彼方にある記憶と、そこにある自己像を掘り起こすような創作活動をしている。ドローイングや絵画、コラージュを主な表現とする彼女の作品には、紙やトレーシングペーパーに釘を押し当ててモチーフを描く手法が用いられる。淡い色を背景に浮かび上がる点や線が、幼少期をはじめとして、特定の時間におけるターマクリシュナのアイデンティティを表し、当時の心情を浮き彫りにしている。 海外での作品発表は、日本が初めてとなる。

<主な展覧会歴>(抜粋)
・ 2013 「Batach 2009」グループ展(ジャフナ大学/ジャフナ、スリランカ)
・ 2013 「Artifacts from Jaffna」アジア・アート・アーカイヴによるグループ展(コロンボ、スリランカ)
・ 2014 「Drawing Exhibition」グループ展(ジャフナ大学/ジャフナ、スリランカ)
・ 2015 「Seven Conversation」グループ展 (Saskia Fernando Gallery/コロンボ、スリランカ)
・ 2015 「Truth to Truth」グループ展(JDA Perera Gallery/コロンボ、スリランカ)

Krishnapriya_Tharmakrishnar
"My Birth", 2015, Drawing on paper, ink [reference image]


Krishnapriya_Tharmakrishnar
"Artifacts from Jaffna" , 2013, Nail Drawing on paper, carbon paper






バッカーズ・ファンデーションとは:
「バックアップしていく人たち」という意味で、オーナー型経営者が集まり、社会貢献事業を行なう経営者有志の任意団体です。1994年に社団法人日本動物福祉協会を助成することからスタートし、今では、各団体に支援金を送るだけでなく、実際に会員たちが現場へ足を運び、「良い事を楽しく」を合言葉に参加する活動を行っています。現在は60人の会員が在籍し、そのなかで複数の委員会を作り、メンバー自らが参加型で手作りの活動を行なっています。本プログラムのほか、2005年からは、子どもたちを対象にした「バッカーズ寺子屋」塾の運営も行っています。The BARでは、これまでに、インド、ブラジル、アフガニスタン、シンガポール、グアテマラ、インドネシア、ケニアなどの国々から、16名のアーティストと7名のキュレーター、2名の編集者を招へいし、2012年には、アーティスト10名を再招へいし、原美術館にてグループ展を開催しました。

2016-5-27