「アート・スコープ2012-2014」―旅の後もしくは痕
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展覧会:「アート・スコープ2012-2014」―旅の後(あと)もしくは痕(あと)
会期: 2014年7月12日(土)から10月13日(月・祝)
会場: 原美術館(東京都品川区)
「アート・スコープ2012-2014」チラシ画像 デザイン: Masayoshi Kodaira (FLAME) |
この度、AITが企画およびアーティスト・イン・レジデンスの協力を行った、ダイムラー・ファウンデーション ジャパンと原美術館主催の展覧会「アート・スコープ2012-2014」―旅の後(あと)もしくは痕(あと)を2014年7月12日(土)から10月13日(月・祝)まで開催します。本展は日本とドイツの間で互いに現代美術のアーティストを派遣・招聘し、異文化での生活を体験しながら交流をはかることを目的とするダイムラー・ファウンデーション ジャパンの文化・芸術支援活動「アート・スコープ」プログラムで、AITは2003年から事務局およびレジデンスプログラムを運営しています。
本展は2012年にドイツから招聘したリタ・ヘンゼンとベネディクト・パーテンハイマー、2013年に日本から派遣した今村遼佑と大野智史、あわせて4名による展覧会です。いずれのアーティストも、異国での滞在プログラム(アーティスト・イン・レジデンス)を終えたのち、その経験を踏まえて本展のために制作した新作を発表します。
人間は古くから旅をする生き物であったと言えます。旅が困難を伴う時代であった遥か昔から、《巡礼》や《参拝》といった宗教的儀礼としての旅は長い歴史を持ちます。時代が下るにつれ、交通の発達もあってさまざまな旅の形態が生まれました。たとえば、18世紀を中心にイギリスの上流階級子弟の間では、学習や教養の仕上げとして《グランドツアー》に出ることが流行しました。また、現代日本の学校教育において《修学旅行》は言うまでもなく定番の行事です。そして21世紀の今、観光であれビジネスであれ、《旅行(ツーリズム)》は各国・各地域の経済活動にとっても欠かせないものになっています。
気候、風景、言語、民族、文化、社会──さまざまに《異なる》国・地域への旅は、旅人それぞれにとって大きな意味を持ち、貴重な体験になるものです。「アート・スコープ」プログラムによって異文化を経験した4名のアーティストは、それぞれの旅の過程で何を見、何を感じ、旅の《後》の創作活動にどのような刺激を得たのでしょうか。絵画・写真・インスタレーションなど多彩な出品作品の中には、ストレートに体験が反映され主題となったものもあれば、その旅の《痕》を表現の中につかみとりにくいものもあります。いずれも、旅の報告や感想ではなく、旅の経験を表現としての作品に結実させる4者4様のアプローチと言えます。そこに現代美術の多様な魅力を感じていただくと同時に、人間にとって《旅》をすることの意味を再確認していただければと思います。
みなさまのお越しをお待ちしております。
なお、本展は2015年にドイツ・ベルリンのダイムラー・コンテンポラリー・ギャラリー(Daimler Contemporary)に巡回する予定です。
[ 展覧会開催概要 ]
展覧会名:「アート・スコープ2012-2014」―旅の後(あと)もしくは痕(あと)
会期:2014年7月12日(土)から10月13日(月・祝)
会場:原美術館(東京都品川区北品川4-7-25)TEL:03-3445-0651
主催:原美術館、ダイムラー・ファウンデーション ジャパン
後援:ドイツ連邦共和国大使館
協賛:メルセデス・ベンツ日本株式会社、メルセデス・ベンツ・ファイナンス株式会社、三菱ふそうトラック・バス株式会社
企画協力/レジデンス・プログラム:NPO法人アーツイニシアティヴトウキョウ[AIT/エイト]
開館時間:11:00am-5:00pm(水曜は8:00pmまで/入館は閉館時刻の30分前まで)
休館日:月曜日(祝日にあたる7月21日、9月15日、10月13日は開館)、7月22日、9月16日
入館料:一般1,100円、大高生700円、小中生500円
原美術館メンバー無料、学期中の土曜日は小中高生の入館無料/20名以上の団体は1人100円引
<関連イベント アーティストトーク>
日時:2014年7月12日(土)14:30-16:30
場所:原美術館ザ・ホール
出演者(予定):今村遼佑、大野智史、リタ・ヘンゼン、ベネディクト・パーテンハイマー、安田篤生(原美術館)
参加費:一般2,000円(入館料含む)、原美術館メンバーおよび同伴者2名様まで1,000円
*要予約(E-mail:event@haramuseum.or.jp TEL:03-3445-0669)
*予約開始日6月24日(火)
その他、イベント開催決定の折には、原美術館のウェブサイトで発表します。
<アーティスト略歴>
Photo: SHINJI MINEGISHI |
今村遼佑 Ryosuke IMAMURA |
左:「風と凪(炭酸水、時計、窓の外)」2013年 / 映像、カラー、サイレント / 5分18秒 ©Ryosuke Imamura
右:「二月のレッスン#05」2014年 / ミクストメディア ©Ryosuke Imamura (参考図版)
大野智史 Satoshi OHNO |
Photo: SHINJI MINEGISHI |
左:「Misty Kilimanjaro」2014年 / カンヴァスに油彩・スプレー塗料 / 210×280cm ©Satoshi Ohno
右:「Tropical Straw」2013年 / パネルにマウントしたカンヴァスに油彩・スプレー塗料 / 162.5×130.5cm(参考図版) ©Satoshi Ohno
Photo: JIRO KAMATA |
リタ・ヘンゼン Rita HENSEN |
左:原美術館でのインスタレーション「天井のふち」のプラン2014年 / 写真に日本製ティッシュペーパーのコラージュ / 20×30cm ©Rita Hensen
右:「Tokyo-Box」2014年 / 5冊の冊子(写真と文章)と箱 / 箱:25×37×2.5cm ©Rita Hensen
ベネディクト・パーテンハイマー Benedikt PARTENHEIMER |
Photo: SHINJI MINEGISHI |
左:「自動販売機 04、日本、2012」2012年 / カラー写真 / 120×143cm ©Benedikt Partenheimer
右:「方向転換/杉本博司、2012年東京」2012年 / カラー写真 / 120×143cm ©Benedikt Partenheimer
2014-6-20