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AIT | Baltan Laboratories 交換レジデンスプログラム アーティスト決定


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AITは、2021年1月より2月にかけて、オランダのアイントホーフェンにある芸術文化団体「バルタン・ラボラトリーズ(Baltan Laboratories)」と協働でオンラインとオフラインを交差させるレジデンスプログラムのため、「リミナル ・スペース(Liminal Space)」とゆるやかに設けたテーマとソーシャルデザインに関心があり、現代アートを表現領域とするアーティストまたはデザイナーの公募を行いました。
本プログラムに、日本とオランダから、沢山のご応募をいただきありがとうございました。

パンデミックを契機に、これまで積み重ねてきた表現領域や社会・政治・経済構造の「狭間」に関心を寄せる内容や国境を象る遠い土地に着目したもの、環境問題を背景にしたものなど、それぞれの内省的かつ創造的な思考プロセスに、選考を通して私たちも接続できたことは、レジデンスプログラムが形態を問わず、今後もどのように寄り添うことができるのかを再考する機会となりました。バルタン・ラボラトリーズのディレクター、オルガ・ミンクからも、次のようなコメントが寄せられています。

"We would like to thank all the artists and designers for submitting your applications. It has been genuinely a joy to read all of them. It made us realize we are in highly unusual times. The pandemic as a collective liminal space reminded us that collaboration, communication and inspiration are at the very core of human existence. We believe that this will continue to be a vital force for collectively envisioning and reshaping our future. We hope that with organizing this particular residency, we will contribute to this."

「ご応募くださったアーティスト、デザイナーにお礼を申し上げます。これまでの活動を拝見したり、新たなアイディアやプランを読ませて頂くことに、純粋な喜びを感じました。今、特異な時間を共に過ごしていることを感じさせ、協働・コミュニケーション・インスピレーションは、私たちが生きる上でとても重要なことだと改めて気付きました。また、このレジデンスプログラムを皮切りに、それらがこの先の未来を一緒に思い描き、カタチを作るために重要なことと信じています。」

本プログラム実施団体から構成される選考委員会が、これまでの作品と活動、創作の背景のほかに、リサーチやプロジェクトの独自性と将来の発展性について議論を重ね、次の2名を選出しました。

6週間に及ぶプログラムで、二人は主にオンラインツールを用いながらリサーチとプロジェクトを展開、終盤に、そこでの経験を共有するプレゼンテーションを行います。


【アーティスト紹介】

テレサ・フェルドマン / Teresa Feldmann (フォールブルフ、オランダ在住)
ハーグにあるロイヤル・アカデミー・オブ・アートにて、インダストリアルデザインを学ぶ。「どんな状況からも学ぶことがある」と語るフェルドマンは、社会構造のデザインが不均衡を招いている時、それを改めて見直す機会にしたいと考え、本プログラムでも協働におけるしなやかな態度とアーティスト/デザイナーの思考を尊重しながら、アイディアの交換を促す。これまでのプロジェクトには、習慣や思考回路において不可視ながらも重要な役割を果たす方法論に言及したものなどがある。
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内田 聖良 / Seira Uchida(秋田市、秋田県在住)
コンセプチュアルパフォーマンス・アーティスト、リサーチャー。自身をポスト・インターネット時代のベンダー(Bender)とも説明する。情報科学芸術大学院大学(IAMAS)卒業。インターネットでみられる既存のサービスやシステムと中古として既に使われた物の関係性を掛け合わせることへの関心を起点に、プログラムでは、現実における私的なストーリーがヴァーチャル空間とどのように溶け合うのかをリサーチ、3Dスキャニングを用い、身の回りの物に架空のストーリーをのせ、ゲーム制作に関するマーケットでそれらを流通させることを試みる。
撮影:植松頌太
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[Baltan Laboratories | バルタン・ラボラトリーズについて]
バルタン・ラボラトリーズは、アイントホーフェンに本社を置く世界的電気メーカー、フィリップス社のラボに勤務し、「キッド・バルタン」の名で電子音楽分野の先駆けとして活躍したディック・ラージメイカーの功績にインスパイアされ創設。アート・デザイン・サイエンス・テクノロジーの領域を横断する実験的な試みを行い、導き出される知識やアイディア、洞察で他分野の架け橋となることを目指しています。ラボは個々の協働的思考と団体のネットワークを接続する場として機能し、アートとデザインをプログラムの主軸としながら、私たちが生きるテクノロジーにあふれた社会への影響、確信、誘惑などについても思いを巡らせます。


AIT | Baltan Laboratories 交換レジデンスプログラム
Liminal Space -リミナル・スペース

主催: NPO法人アーツイニシアティヴトウキョウ[AIT/エイト], Baltan Laboratories
助成: 令和2年度 文化庁 アーティスト・イン・レジデンス活動支援事業、Creative Industries Fund NL, Stichting Cultuur Eindhoven


2020-12-11