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ハンス・アンダーソン

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ハンス・アンダーソン / Hans Andersson
(1979年カルマル生まれ、ストックホルム在住)

Hans Andersson


 ハンス・アンダーソンは、身の回りのものを用いて、抽象的なイメージや彫刻的な立体を制作している。素材が伝承する意味や内外の特性、その緊張関係に着目し、制作は直感的で非線形的な過程をたどる。
彼の展覧会や作品名は常に無題であり、これにより、作品が特定の物語を示唆することを回避し、見慣れたものや既に知られたことへの新たな視点や発見、また、非言語の領域での解釈を促している。アンダーソンは、長い時間をかけて作品と対峙しながら制作を行うが、待つことや沈思によってもたらされるというこの考え方は、フランスの哲学者、シモーヌ・ヴェイユによる待望することにより真理を追求するという芸術や哲学の思考理論にも共通する。

 2005年にストックホルムのコンストファック美術大学を卒業後、さまざまな賞や助成を得ているほか、「Swedish Art Now」(スベン・ハリー美術館、ストックホルム、2016)、「Untitled」(個展、Gallery Forsblom、ヘルシンキ、2017)、「If you don't like art..」(ヴェストフォシン美術館、ノルウェー、2017)など国内外の展覧会に参加。作品はマルメ・アート・ミュージアムやマルメ・ノルディック・コンテンポラリー・アートコレクションにも所蔵されている。

Website: Hans Andersson




滞在期間:2017年9月5日-11月30日まで
助成機関: IASPIS
トークイベント: AIT ARTIST TALK #72
「すべての現在から歴史は流れる - History flows from all the presents」
〜スウェーデンよりアーティストのハンス・アンダーソンを迎えて〜

日時:2017年11月14日(火)19:00〜21:00(18:30 開場)
会場:代官山AITルーム


2017-9- 5

ヴェロニカ・ウォン

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ヴェロニカ・ウォン / Veronica Wong
(1981年中国広州生まれ、広州在住)




広東省広州市にある時代美術館 (TIMES MUSEUM) アソシエイト・ディレクター兼パブリックプログラム部門キュレーター。
ロンドンのウェストミンスター大学において視覚文化を学んだウォンは、2012年にIndependent Curators Internationalに参加。広州市の時代美術館を中心に、国内でも多くのプロジェクトや展覧会の企画に関わる。主に、「Plug in! - Times Museum Community Art Festival」(2012年)、「Times Museum Screening Season 2013」(2013年-2014年)、「Wrong Place, Right Time - Times Museum Community Art Festival 2014」(2014年-2015年)、「Art Neighbourhoods - Times Museum Community Art Festival 2016」(2016年-2017年)、「Sitting-Still-Moving - Times Museum Art on Track」(2015年)、「Sissel Tolaas: Chain of Smell Molecules - Times Museum Art on Track」(2015年-2016年)、「Gunilla Klingberg: Brand New View - Times Museum Art on Track」(2016年)などがある。



滞在期間:2017年6月28日-7月26日
助成機関:バッカーズ・ファンデーション

ヴェロニカ・ウォンによるMADレクチャー:Contemporary Art in China
日時:7月6日(木)/ 19:00 - 21:00
場所:代官山AITルーム / 定員:30名 *英語でのレクチャーとなります。
受講お申し込みはこちら

2017-6-28

サラ・アブ アブダラ

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サラ・アブ アブダラ /Sarah Abu Abdallah
(1990年生まれ、サウジアラビア・カティーフ在住)

Sarah Abu Abdallah

サウジアラビアの東部にある都市、カティーフを中心に国内外でアーティスト活動を行う。ロードアイランド・スクール・オブ・デザイン(アメリカ・ロードアイランド州)にてデジタル・メディアを学び、シャルジャ大学(アラブ首長国連邦)でアート・デザインを学んだ。現在は、映像やインスタレーション、詩、イメージなどのあらゆるメディアを扱いながら、サウジアラビアの社会に内在する問題を浮き上がらせるような作品を制作している。

過去の展覧会に、「Fluidity」(Kunstverein、ハンブルグ、2016)、「Co-Workers」(パリ市立近代美術館、フランス、2015-16)、「To Gaze at Ten Suns Shining - project with Josh Bitelli」(POOL、ハンブルグ、2015)、「Prospectif Cinéma / Filter Bubble」(ポンピドゥー・センター/ルマ財団、 フランス、2015)、「Private Settings」(ワルシャワ近代美術館、ポーランド、2014-15)、「Arab Contemporary」(ルイジアナ近代美術館、コペンハーゲン、2014)、89plus Marathon(ロンドン、2013)、シャルジャ・ビエンナーレ11(アラブ首長国連邦、2013)、ベネチア・ビエンナーレ(イタリア、2013)がある。



滞在期間:2017年5月14日-8月6日まで
助成機関:バッカーズ・ファンデーション
展覧会:The BAR Vol.10 「Shaping Voices, Silent Skies」
ミティ・ルアンクリタヤー(タイ)とサラ・アブ アブダラ(サウジアラビア)による新作展

2017年7月1日(土) - 2017年7月17日(月・祝)
会場:8/ ART GALLERY/ Tomio Koyama Gallery
オープニング・レセプション:6月30日(金) 18:00 - 20:00
アーティスト・トーク:7月8日(土)14:00-16:00
会場:8/ COURT(渋谷ヒカリエ8F)

2017-5-11

ミティ・ルアンクリタヤー

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ミティ・ルアンクリタヤー /Miti Ruangkritya
(1981年バンコク生まれ、バンコク在住)

Miti Ruangkritya
Photo: Andras Bartok

ルアンクリタヤーは、タイのバンコクを拠点に写真やテキストなどを用いて創作活動を行っている。その作品は、ルアンクリタヤー自身の周辺にみられる問題を軸にしながら、特に都市におけるさまざまな環境や人びとと、その変化や進歩などを扱っている。

代表作のひとつであるImagining Flood (2011) は、バンコクが洪水による被害を受けた際、都市に住む者を襲った恐怖や空想と期待を、不気味なほどの夜の都会を背景にあぶり出すことを試みている。またThai Politics (2006ー) は、視覚イメージとしての写真を用いて、不安定な状況が続くタイの政治に対するさまざまな人の異なった態度を表現している。それに続くシリーズは、態度のみならず、そこにどのようなアプローチが見られるのかを、SNSに見られる写真や、より伝統的なフィルムとデジタル写真における切り取られ方や提示の仕方をもとに制作されている。近年のDream property (2014ー) は、今も増え続ける住宅の開発と、人間の理想や願望との関係をテーマとした作品である。そこには、まさにバンコクの住宅市場に飲み込まれようとしている売却地や新たに建設中の高層住宅ビルの写真が含まれている。これらの作品とともに、不動産広告を飾るキャッチコピーが虚しさを漂わせながら提示されている。

過去の展覧会に、「LANDSCAPE: Hotel Asia Project」(GALLERY SOAP、福岡から中国、タイを経て、東京藝術大学に巡回、2016-2017)、「Omnivoyeur」(クリスティーナ・クービッシュ氏との共同プロジェクト、バンコク・アート・アンド・カルチャー・センター、タイ、2016)、「Dream Property」(バンコク・シティシティ・ギャラリー、タイ、2016)、「The Archive as Conversation」(シンガポール・フォトグラフィー・フェスティバル、シンガポール、2016)、「Urban and Reflections: Contemporary Thai Photography」(オターバイン大学、オハイオ州、2016)などがある。
2011年、マゼンタ・ファンデーションより次世代の写真家に送られる国際賞にノミネートされたほか、2015年に国際写真賞のPrix Pictetにも選出されている。2016年には、ソヴリン・アジア美術賞のファイナリストに選出されるなど、国内外を問わず活躍している。

ウェブサイト



滞在期間:2017年5月10日-8月6日
助成機関:バッカーズ・ファンデーション
展覧会:The BAR Vol.10 「Shaping Voices, Silent Skies」
ミティ・ルアンクリタヤー(タイ)とサラ・アブ アブダラ(サウジアラビア)による新作展

2017年7月1日(土) - 2017年7月17日(月・祝)
会場:8/ ART GALLERY/ Tomio Koyama Gallery
オープニング・レセプション:6月30日(金) 18:00 - 20:00
アーティスト・トーク:7月8日(土)14:00-16:00
会場:8/ COURT(渋谷ヒカリエ8F)

2017-5-11

ローリー・ピルグリム

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ローリー・ピルグリム / Rory Pilgrim
(1988年 イギリス・ブリストル生まれ)




イギリス出身のアーティスト、ローリー・ピルグリムは、「解放」を軸にした作品を制作し、アクテヴィズムやスピリチュアリティ、音楽、コミュニティなどの関係や時間の探求を通して、私的また政治的な問いを表現している。ピルグリムは、アクティヴィストやフェミニスト、またソーシャリー・エンゲージド・アートの起源に強く影響を受け、ライヴ・パフォーマンスや映像、テキスト、ワークショップ、音楽の作曲にいたるまで、幅広いメディアで作品を発表している。特に、人が集う手法として作曲を手掛け、音楽が苦境や祝祭の場面において、または人びとの意志を伝えるため、どのように扱われてきたのかを丁寧に調査している。

ロンドン芸術大学チェルシー・カレッジ・オブ・アーツにて芸術学を学んだのち、オランダのアムステルダムにあるde ateliersにてレジデンス・プログラムに参加。近年の個展に、"THE OPEN SKY" (Flat Time House, ロンドン/Site Gallery, シェフィールド, 2016)、"Violently Speaking" (Andriesse-Eyck Gallery, アムステルダム, 2015)がある。また、映像作品の上映に加え、アムステルダム市立美術館でのパフォーマンスや、2015年には広州トリエンナーレにも参加している。

AITのレジデンス・プログラムでは、"ERASURE"(消去・抹消)と題名付けられた新しい作品制作のためにリサーチを行う。これは、急速に進む環境破壊や、人間と非人間の種の融合、超近代性(ハイパー・モダニティー)と呼ばれる時代における機械などを参照し、行動・実践が行われる私たちの身体に着目している。日本におけるフェミニズム運動やアクテヴィズム、ソーシャリー・エンゲージド・アートに関する実践についてのリサーチや意見交換を通して、振付の方法論や音楽が、環境保護主義者らにどのような社会的、政治的解放の基礎を与えているかを探る。

ウェブサイト





滞在期間:2017年1月11日 - 3月31日
助成機関: Mondriaan Fonds
トークイベント:AIT ARTIST TALK #70 「未来の身体を想像すること」
〜オランダよりアーティストのローリー・ピルグリムを招いて〜

日時:2017年3月17日(金)19:00〜21:00(18:30 開場)
会場:代官山AITルーム

2017-1-16

エヴァ・マスターマン

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エヴァ・マスターマン / Eva Masterman
(1986年 イギリス・ウェールズ生まれ)




領域横断的なワークショップやセミナー、執筆を通して、素材とプロセスを深く調査し、作品に投影している。彼女の制作と、視覚芸術の境界および先入観に焦点を当てたアプローチは、多くの学問領域をまたぐ「拡張領域」の中心にありながら、素材の特性を捉えた芸術彫刻でもある自身の彫刻的領域にまつわる批評的な言語を生みだしている。

マスターマンの作品は、風化状態や建築的要素、身体性を想起させ、普段見慣れたものから切り離された時に起こる緊張をはじめ、素材と精神状態の変化をコントロールしようとする試みがみられる。見慣れた粘土の形やその構造が、流動的かつ不安定な感覚への視覚的交替に利用されている。結果、マスターマンのインスタレーション作品は、プロセスと環境に強く結びついた証言とも言える。法則やパラメーターとして粘土を使うことにより、制作現場での身体的リアリティとその意味や、どのようにアート作品が出来るかを、コンセプトと物理性を溶かし合わせることによって明らかにしている。

2008年、キングストン大学でファインアートの学士課程を首席で卒業し、ロイヤル・カレッジ・オブ・アートにて修士号を取得。ウィリアム・ベニントン・ギャラリーにて二人展を行うなど、イギリス国内外で展示を行う。2016年には、チャーリー・スミス・ギャラリーのアンソロジー・アート賞、英国彫刻家協会でバサリー賞を受賞した。また、コレクティヴ・マターと呼ばれるソーシャル・アウトリーチ・アート・コレクティヴに所属し、2016年、テート・ギャラリーが行うプログラムのひとつを担当した。

また、オンライン・ジャーナルcfileonline.orgへの執筆も行い、カムデン・アーツ・センターでワークショップなども行っている。AITでのレジデンス・プログラム終了後、多様な陶芸のあり方を広めるべく、ロンドンのウェストミンスター大学において、講師として教鞭を取ることが決まっている。

ウェブサイト






滞在期間:2017年1月23日 - 3月6日
助成:平成28年度 文化庁 アーティスト・イン・レジデンス活動支援事業
AIT ARTIST TALK #69:「Unknown Arts & Crafts - 無銘のアートと工芸」〜イギリスよりアーティストのエヴァ・マスターマン、ジャクソン・スプラーグを招いて〜
日時:2017年2月17日(金) 19:00-21:00 (18:30開場)
会場:代官山AITルーム *要予約/日英逐次通訳あり

レジデンスプログラム|レポート:Download (PDF/2.1MB)

2017-1-15

ジャクソン・スプラーグ

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ジャクソン・スプラーグ / Jackson Sprague
(1982年 イギリス・デヴォン生まれ、ロンドン在住)




スプラーグは、自身の家からスタジオへ行く道のりで見つけた捨てられたボール紙など、普段の生活と行動の中にある日常の出来事を彫刻作品として展開している。生活の中のものがストリートからギャラリーへと置き換えられることで、時に、ギャラリーのスタッフが定期的に花瓶の花や水を替えることを迫られたり、ものの特定のスケールや文章、あるいは肉体的、自叙伝的なシンボリズムを推測させることで、鑑賞者に身体的かつ感情的な繋がりを迫るような作品を制作している。スプラーグの作品は、美学と機能性、彫刻と絵画、あるいは永続的なものと短命的なものの緊張関係を扱っている。それは時として、家の間仕切りが絵画になり、壁に掛けられた絵画が同時に石膏で象られた彫刻であったり、色が塗られたボール紙が陶芸作品であるといった方法で表現される。物理的かつ心理的な関係性のこうした曖昧性が、スプラーグの表現の特徴である。
ゴールドスミス大学と、ロイヤル・カレッジ・オブ・アートで学び、これまでにパリのCité Internationale des Arts でレジデンス・プログラムに参加。近年の展覧会には、" La memoir en las manis" (2016, Maisterravalbuena, Madrid)、"Rough Music" (2015, CASS Sculpture Foundation, チチェスター)、"Jackson Sprague: A House The size Of A Head" (2014, Cole Contemporary, ロンドン)、"Birdkeeping" (2012, PLAZAPLAZA, ロンドン)をはじめ、リバプール・ビエンナーレにも参加している。

ウェブサイト






滞在期間:2017年2月1日 - 3月15日
平成28年度 文化庁 アーティスト・イン・レジデンス活動支援事業
AIT ARTIST TALK #69:「Unknown Arts & Crafts - 無銘のアートと工芸」〜イギリスよりアーティストのエヴァ・マスターマン、ジャクソン・スプラーグを招いて〜
日時:2017年2月17日(金) 19:00-21:00 (18:30開場)
会場:代官山AITルーム *要予約/日英逐次通訳あり

レジデンスプログラム|レポート:Download (PDF/2.1MB)

2017-1-15