AIT ARTIST TALK #78 「建築の感情的経験」〜オランダよりアーティストのペトラ・ノードカンプを迎えて

AITでは、2月19日（水）19:00より、オランダ・アムステルダムを拠点に活動するアーティスト、ペトラ・ノードカンプを迎え、第12回恵比寿映像祭 YEBIZO MEETS 地域連携プログラム AIT ARTIST TALK #78「建築の感情的経験」を開催します。
ノードカンプは、モンドリアン財団の助成を受け、4月12日までAITレジデンスプログラムに参加しています。

アムステルダムにあるヘリット・リートフェルト・アカデミーで写真を学び、以降、ノードカンプは一貫して写真と映像を用い、創作活動を行っています。被写体は、主に建造物をはじめ、その周囲に存在する全ての「環境」として、建築物が記憶する、言い換えれば、家やビルに染み入る住人の家族史や町が辿った歴史と経験、夢までもを取り込んで作品を発表してきました。それは時に、作家や音楽家との協働を伴い、被写体に関する詩やテキスト、また音までを作品制作の土台に、その落ち着いた表情からなる映像は、人間ではなく空間全体を「主役」としています。

ノードカンプが「目を閉じて心静かに思いに耽れば、瞼の裏にその時の様子が見えてくることがあるでしょう」と言うように、例えば、1968年にイタリアのシチリア島ジベリーナを襲った大地震後、同じくイタリア出身の芸術家、アルベルト・ブッリにより追悼の意を込めたランドアートとして建てられた巨大なセメントの迷路には、当時の住人が使っていた物も閉じ込められており、その旧市街を映し出した自身の映像作品 Il Grande Cretto di Gibellina (2015) にも、視覚だけではない、五感全てから紡がれた感情と建築物の相互関係が収められています。そこには「恐れや悲しみさえも、生きる希望に変えたい」というアーティストの願いが込められています。

本トークでは、ノードカンプによる解説を交えて映像作品を実際に鑑賞しながら、これまでの活動と創作についてご紹介します。それに加え、日本の主な建築様式に見られるその所作から現代の建築家による住宅にまで関心を寄せ、そこに不可分な私たちの感情や経験を共有しようとするレジデンスプログラムでのリサーチについても触れます。
どうぞお気軽にお越しください。

[ 概要 ]
日程：2020年2月19日（水）
時間：19:00 - 21:00（18:30 開場）
場所：代官山AITルーム（東京都渋谷区猿楽町30-8 ツインビルB-403 [MAP] / 東急東横線代官山駅より徒歩5分、JR山手線、東京メトロ恵比寿駅より徒歩10分）
参加費：一般1,000円／MAD受講・修了生、一般学生、AITベースメンバー 800円／AITハウス・サポートメンバー 無料
通訳：池田哲
その他：要予約、1ドリンク付き、逐次通訳あり
協力：Mondriaan Fonds


[ 予約方法 ]
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