見上げてみれば・・・改修工事中の建築。その足下を囲むのは、真っ白な仮囲いの壁。
ここはどこかと言うと、池袋の東京芸術劇場です。エイトはいま、東京文化発信プロジェクト室とともに、仮囲いの壁にアーティストの作品を施すプロジェクトを行っています。第一回目のアーティストは、福士朋子さん。福士さんは、抽象絵画などを描いていますが、それとともにマンガの形式を使い、社会的なトピックやアーティストの心情をユーモア溢れる言葉で描き出しています。
このプロジェクトでは、仮囲いによって一時的に「見えなく」なる世界を、2次元と3次元をつなくキャラクター「ラッキーちゃん」を通して、言葉とマンガの形式によって表現します。
今日を皮切りに、1~2週間ごとに順次作品を展示し、12枚の作品によって完成します。
一枚一枚丁寧に貼付けられていく作品。道路に「止まれ」と書かれている場所では、ラッキーちゃんが「止まらないの?」と聞いていたり、仮囲いの向こう側にある建物に向かって「いつまでかくしているの?」と問いかけていたり、時間を追うごとに、無表情だった仮囲いの壁が、一気にラッキーちゃんが駆け巡る異次元の世界に見えてきます。
このブログでも、作品の展示の様子を、レポートしていきます。実際に作品を見てみたい人は、ぜひ東京芸術劇場まで!
(N.H)
AITでは、9月より「東京アートポイント計画」とともに、『東京事典 TOKYO JITEN』を開催します。
タイトルからですと、ちょっと内容が想像しにくいですね?これは、少し実験的な試みになります。
東京事典は、美術家/ライター/建築家/ミュージシャン、また公募による参加者「東京」に関するキーワードについてプレゼンテーションを行い、東京の多様性や新たな特長をウェブサイトに蓄積する世界で一つの映像事典です。映像の視聴は誰でも無料で閲覧可能。メディアでは取り上げられないような東京の面白さについて調べてみたい人、東京に関わるさまざまな人の考えや活動、表現について知りたい人のための、新たな情報ツールとして機能します。
みなさんが「東京」から思い浮かぶキーワードは何ですか?何か浮かんだ方は、ぜひ9月からのプレゼンテーションの公開録画イベントに参加して、東京事典の執筆者になりませんか?東京の場所、人、歴史、表現など、独自のキーワードについての皆さんの発表が、この事典に収録されます。独創的な考えや発表形式は大歓迎です。
第一回目は、9月15日(木)18:30〜開始です!
プレゼンテーション発表、また、見学の申し込みはウェブサイトから無料でできます。
東京事典の詳細や最新情報はこちらから!>>
※いまは、AITのロジャー・マクドナルドのプレゼンテーションが見られます。キーワードは「Dope」!今後も続々アップ予定です。
Tokyo Jiten is a web dictionary made up of short video presentations by artists, writers, architects, musicians and participants from the general public (yes, you!) about keywords related to Tokyo. Anyone can apply to either give a presentation or listen to the presentations. For further details and sigh-up see the Tokyo Jiten website now! Waiting for your interesting ideas!
Tokyo Jiten >>
(N.H)
MADのキュラトリアル・スタディーズ2010修了生、脇屋佐起子さんがアーティストのcontact Gonzoに行ったインタビューを、MADの「修了生の声」というページにアップしました!
このインタビューは、MADのレクチャーの「ワークショップ:フリー・アート・ペーパーを作る」(講師:柳下朋子)の一環で、アーティストにインタビューをするという試みから発展しました。レクチャーでは、完成した記事を実際に配信・紹介するところまでを目指しました。
脇屋さんは、「あいちトリエンナーレ」(2010)に行った際、その参加アーティストであるcontact Gonzoによる実験的なパフォーマンスに遭遇。パフォーマンスが行われる場所や意図、またその効果についてより深く聞いてみたいという思いから、メールを介してcontact Gonzoにインタビューを行いました。海外への展覧会参加も多く、多忙なアーティストとの対話を丁寧に行い、まとめています。
脇屋さんは今後も、MAD修了生へのインタビュー・プロジェクトを企画中。随時AITのサイトでご紹介していきますので、ぜひご覧ください!また、MADでも引き続き、修了生の活動やAITと共に行うプロジェクトなどを紹介していきます。
インタビューを見る>>
(N.H)
先週末、MADのゲスト講師でもあるコレクターの吉野誠一さんが、三宿にアートスペース「CAPSULE」をオープンしたのでお祝いに出かけました。その日はオープニングレセプションで、スペースにはギャラリストやアーティスト、美術批評家など、既に大勢のアート関係者が集まっており、入り口にもたくさんのお花が届いていました。こけら落としは、青山悟さん、秋吉風人さん、榎本耕一さんによる3人展「カウボーイとフォトン」。
3人は今年4月に東京ワンダーサイト渋谷で開催されたチャリティー展「Art for Tomorrow」で5日間の同時公開制作を行い、そこから今回の展示に繋がったそうです。
CAPSULE Gallery 青山悟さんの作品
そして昨日は、併設しているカフェ「SUNDAY」で、お食事をごちそうになりました!どの料理もお酒もおいしく、しかも魅力的なお値段なので、ヘビーローテーションで活用しそうです。SUNDAYは、「現代美術のコレクターさんのお家のようなカフェ」をコンセプトにしていて、ジュエリーアクセサリーの販売の他に、吉野さんのアートコレクションも展示されています。CAPSULEもSUNDAYも、とても居心地がよく、本当に吉野さんの家に遊びにきたかのようです。
スイスのオーガニックビールもたくさん頂きました〜。
展示は9月11日まで。カフェは、25日からグランドオープンです。お近くにいらした方は、ぜひ立ち寄ってください!
HP CAPSULE SUNDAY
R.O
今日のエイトのオフィスは、朝からドリルの音やペンキのにおい、床一面に敷いたビニールシートなど、いつもと違う光景が広がっています。
これは、8月20日(土)から開催する「川村 麻純 Mirror Portraits」展の搬入作業の様子です。この展覧会は、現代アートの学校MADキュレーション・プラクティス2009の修了生3人が企画しています。MAD受講時の2年前から企画を開始し、アイディアを練り直したり、それぞれの仕事が忙しく思うように進まなかったり、紆余曲折ありましたが、いよいよその成果が発表されます。
今日は、10時に集合して、アーティストの川村麻純さんも自らペンキ塗りや壁立て作業に参加。なんと、企画メンバーの一人のお父さんも、展示用の壁を作りに来て下さいました。まさに、「みんなで一緒に作っている」という雰囲気が伝わってきますね。
この展覧会に向け、川村さんは「代官山」をテーマに、ヒルサイドテラスに関わりのある女性たちに母親についてのインタビューをし、彼女たちのポートレートを撮影しました。彼女たちが語った母との思い出は、本人とは異なる第三者の女性により語り継がれていきます。
川村さんは普段は建築写真を撮影することが多いですが、ここでは「代官山」という特定の場所に暮らす人の歴史や物語を切り取ることで、新たな表現を展開しています。これからどのように実際の作品が展示されていくのか、いまから楽しみです。
8月20日(土)のレセプションでは、19時からアーティストによるミニ・トークもあります。展覧会の概要はこちらからご覧いただけます。ぜひお立ち寄りください。(N.H)
詳しくはこちら>>