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「クウキのヨメナイ、ワタシたち」展


「クウキのヨメナイ、ワタシたち」展
会期:2014年2月15日(土)- 3月9日(日)
*オープニングパーティー:2月15日(土)17:00-19:00
時間:11:00 - 18:00 *入場無料
休:水曜日
会場:CAPSULE / SUNDAY(東京都世田谷区池尻2-7-12)

松川朋奈
松川朋奈 「だけど、男に求められている人妻としての優越感、背徳感、
犯そうとしてる罪に対する少しの恐怖、どれも悪くないなぁって思う。」(2013)
パネルに油彩、242×162cm



NPO法人アーツイニシアティヴトウキョウ[AIT/エイト](以下、エイト)は、世田谷区三宿にあるギャラリー「CAPSULE」と隣接するカフェ「SUNDAY」にて、「クウキのヨメナイ、ワタシたち」展を開催します。

本展は、6名の、いずれもこれからのアートシーンを担う20−30代のアーティスト6名によるグループ展です。
ひとえに「20代−30代」とはいえ、育った環境や経験、現在の生活状況によって、それぞれ違う世界を目にしています。しかし、じつは、そのどれもが同じ重さでこの世を並走しているとは考えられないでしょうか。

日々の生活における違和感に思いを巡らせて形にする出来事や語りは、いずれも世の中に蔓延している社会の見えない「クウキ」を向こうに回した闘いの痕跡であるかのようです。私たちの思考や感情、行動をもコントロールしようとするそうした「クウキ」の下には、止められない癖や習慣、失った感覚、揺らぐアイデンティティなど、個人の物語が数多流れています。本展では、気鋭の作家6人が、その「クウキ」によって見えなくなっている親密な語りを絵画や刺繍、インスタレーションなどの作品で解き明かします。

※ 本展は、MADアーティスト・プラクティスゼミの修了展です。本ゼミは、美術家の森弘治、小泉明郎、キュレーターの小澤慶介が1年かけて若手アーティストを指導するもので、エイトとアーティスト支援組織ARTISTS' GUILDが企画運営しています。

※ オープニングパーティーの際には、キュレーターによるミニトークや、アーティストによるミニ・ギャラリーツアーも予定しています。

【開催概要】
展覧会名称:「クウキのヨメナイ、ワタシたち」展
会期:2014年2月15日(土) - 3月9日(日)
休 :水曜日
時間:11:00 - 18:00 *入場無料
会場:CAPSULE / SUNDAY(〒154-0001 東京都世田谷区池尻2-7-12)
主催:NPO法人アーツイニシアティヴトウキョウ[AIT/エイト]
   ARTISTS' GUILD
協力:CAPSULE / SUNDAY
問い合わせ先:NPO法人アーツイニシアティヴトウキョウ[AIT/エイト]
Tel: 03-5489-7277 E-mail: otoiawase@a-i-t.net
担当:小澤、石井



【出品作家紹介】※作品写真は過去に展示したものです。(畠山は除く)

榎本浩子 Hiroko Enomoto
今展では、引きこもりの家族や勤務先で出会う人々の習慣をテーマに、インスタレーション作品を展開。

Hiroko Enomoto
「話したくないこと 英語の勉強 布団を干す」(2013)ミクストメディア

[ 略歴 ]     2011 女子美術大学大学院美術研究科美術専攻 修了
       〈主な個展〉
        2012 「ヤマ ヒム アヌ」 gsgp女子美アートセンター準備室
        2013 「話したくないこと 英語の勉強 布団を干す」 小金井アートスポットシャトー2F
       〈主なグループ展〉
        2012 「thinking about dog's death#11」 art & river bank


クラークソン瑠璃 Ruri Clarkson
主婦という本人のアイデンティティを刺繍の作品で表しているクラークソンは、今回、カーテンを用いた新作を出品予定。

ClarksonRuri
「第三号被保険者」(2012)リネンマットに手刺繍、30.5cm×44cm

[ 略歴 ]     2005 慶応義塾大学環境情報学部 卒業
       〈主な個展〉
        2013 「悶悶WORDS-現代家族の言葉刺繍」 Nidi Gallery
        2013 「Dream Jackets-あこがれを纏う」 Usagi pour toi(ウサギ・プゥ・トワ) H.P.FRANCE
       〈主なグループ展〉
        2012 「Live and direct」 Senses 99 (香港)
        2013 「STITCH SHOW」 スパイラルガーデン
           「I&◯ 〜その距離について〜 第1回 距離ボケ」 3331 Arts Chiyoda
           「東京クローラ -アートバイト講評団」 HAGISO
             SICF14 スパイラルホール 準グランプリ受賞 ほか


関園子 Sonoko Seki
自らカットモデルをしている「ビヨウイン」と自らが通いつづける「ビョウイン」を結ぶ記号として、髪の毛を用いたインスタレーションを出品予定。

SekiSonoko
「人毛50%混紡ウールVネックカーディガン」(2010)人毛、羊毛、ボタン

[ 略歴 ]     2010 女子美術大学 洋画専攻卒業
        2012 同大学大学院 美術研究科 芸術表象研究領域 中途退学
       〈主なグループ展〉
        2013 「I&◯ 〜その距離について〜第1回 距離ボケ」 3331 Arts Chiyoda


橋本美和子 Miwako Hashimoto
ふだんの生活では目にすることのない屠畜と食肉の関係から、社会構造の隠れた一端を照らし出す映像作品を出品予定。

HashimotoMiwako
「四方山ばなし」(2012)カッティングシートによる壁画

[ 略歴 ]     武蔵野美術大学造形学部油絵学科卒業
       〈主な個展〉
        2012 「小火」 LwpAsakusa
       〈主なグループ展〉
        2013 「注文の多い◯◯店」 ギャラリーKINGYO
           「3331 ART COLLECTOR FAIR」 3331 Arts Chiyoda
           「ポートフォリオを観て話す会と展示」 新宿眼科画廊
           「遠足プロジェクト」 大阪府立江之子島文化芸術創造センター他


畠山靖子 Yasuko Hatakeyama
メディアが、私たちの知らないうちに発しているメッセージとそこに潜む強制する力を捉え、音声の作品として展示予定。

HatakeyamaYasuko
新作イメージ画像

[ 略歴 ]     京都造形芸術大学通信教育部 デザイン科 情報デザインコース卒業
       〈主なグループ展〉
        2011 鰊組「生鰊展」 HOKUSEN GALLERY ivory(札幌)
        2012 「NORTH CHAOS展」 時計台ギャラリー(札幌)
        2013 「アートウェーブ展」 ギャラリー門馬(札幌)


松川朋奈 Tomona Matsukawa
都会に住む(あるいは移り住んできた)20代 − 30代の女性が経験するような出来事を、靴をモチーフとして絵画化した作品を出品予定。

MatsukawaTomona
「だけど、男に求められている人妻としての優越感、背徳感、
犯そうとしてる罪に対する少しの恐怖、どれも悪くないなぁって思う。」(2013)
パネルに油彩、242×162cm


[ 略歴 ]     2011 多摩美術大学油画科 卒業
       〈主な個展〉
        2011 「around girls#0」 yuka contemporary
       〈主なグループ展〉
        2010 「第3回アーティクル賞展」 佐藤美術館 準グランプリ受賞
           「No Man's Land」 フランス大使館別館
        2013 「シェルアーティストセレクション」(島敦彦審査員推薦枠) 国立新美術館





MAD修了生でアーティストの越間有紀子さんが、同会場入り口にあるPLANT/PLANTにて、個展を開催します。
ぜひ合わせてご覧ください。

■ 越間有紀子個展 開催概要
展覧会名称:「Monet's Garden 」
会期:2014年2月15日(土) - 3月9日(日)13:00-19:00 (定休日:火、水)
会場:PLANT/PLANT(東京都世田谷区池尻2-7-12)tel 03-5779-6063
入場:無料


KoshimaYukiko モネ財団の担当者が日本に来日して、庭を見て発したひとこと。「まるで自分の家に戻ってきたみたいだ」。
一方、日本にあるモネの庭を案内されている方との会話。「モネに纏わる植物も植えてるよ、それとは別にタケシマホタルブクロでしょ、センカクツツジでしょ、ちょっとした時事コーナーも作ろうと思ってさ。」

中で起こっている出来事は外から見れば余所事であるけれど、私事であるかもしれず、中で起こっている出来事は私事であると同時に余所事に出来るかもしれず、そうして曖昧な余所事/私事/余所事/私事はそれぞれの視線が入り組んで更に曖昧になっていきます。

目の前に広がる風景は誰の記憶であり現在であるのでしょうか、
何が見えて何を見ているのでしょうか。
様々な出来事、ものの関係性は糸を織るように重なって私たちの前に立ち現れています。

2014-1-15