テューラ・ナーヒネン
AIT ARTIST TALK #48 フィンランド出身アーティスト、テューラ・ナーヒネンを迎えて
スピーカー:テューラ・ナーヒネン
日時:2010年10月15日(金)19:00−21:00
場所:代官山AITルーム
主催:特定非営利活動法人アーツイニシアティヴ トウキョウ[AIT/エイト]
助成:FRAME、フィンランド・センター
[作家略歴]
1967年フィンランド生まれ。フィニッシュ・アカデミー・オブ・ファインアーツや、ヘルシンキ・
ユニバーシティ・オブ・テクノロジーで学ぶ。Kiasma Museum of Contemporary Art(フィンランド、2006年)
やGallery Sculptor(フィンランド、2009年)等で数々の個展を開催。彼女の作品はヘルシンキ市
やオウル市の市立美術館や、Kiasma Museum of Contemporary Art等の機関に
コレクションされている。
URL: http://www.tuulanarhinen.net/index.htm
Surfer/2001
テューラ・ナーヒネン(1967年生まれ、フィンランド)は、FRAMEとフィンランド・
センターの助成により、AITのアーティスト・イン・レジデンスプログラムで2ヶ月間
東京に滞在します。
ナーヒネンは、主に写真やドローイング、彫刻などから構成されるインスタレーシ
ョン作品を制作しています。
自ら発明した撮影・描画器具を使い、雨や風などの自然現象から偶然に
生まれる法則を視覚化する彼女の作品には、カメラの露出時間を長くすること
で、木の枝に結び付けた電球の光がゆるやかな風の軌跡を写し出す「Win
dtracers」(2000年)や、フィンランドの真冬の屋外でキャンバスに青い絵具を
塗り、結氷した表面を極寒の中でゆっくりと乾燥させることで霜の模様が描き
出される「Frostflowers」(2008年)などがあり、彼女の表現活動は常に自然に
寄り添っているともいえるでしょう。
そうした作品の多くは、彼女の手作りの器具と記録写真、また、リサーチの際に
集めた生物学的あるいは地理学的な情報と共に展示されることで、鑑賞者は、
その実験的な制作過程にも想像を巡らせます。
東京では、紙に降り注ぐ雨粒が模様を描き出すドローイング作品や、漢字一文字
を切り抜いた紙をレンズに貼り、ピントを合わせずに撮影することで幻想的な都市の
光景を写し出す新作に取り組んでいます。
トークでは、過去の作品についてはもちろん、東京滞在からヒントを得た新作
やその制作方法についてもご紹介します。
フィンランドの自然との対話によって生み出される作品の制作秘話にぜひご期待ください。
皆さまのご参加をお待ちしております。
2010-10-15