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「ART IN THE OFFICE 2017」選出アーティスト発表


マネックス証券株式会社主催 アーティスト公募プログラム
「ART IN THE OFFICE 2017」選出アーティストは橋本晶子氏に決定!

AIO2017

参考作品「call if you notice.」/2016年



このたび、AITが運営協力を行っている「ART IN THE OFFICE 2017」[企画・主催:マネックス証券株式会社(以下「マネックス証券」)]の受賞者が選出されましたので、お知らせいたします。2017年度は、88点の応募作品案の中から、橋本晶子氏が選出されました。
多数のご応募、誠にありがとうございました。

(1) 概要および目的
本プログラムは、現代アートの分野で活動する新進アーティストの支援を目的として、マネックス証券が企画・主催しているもので、NPO法人アーツイニシアティヴトウキョウ[AIT/エイト]が運営協力しています。公募により選出された1名(1組)のアーティストに対し、マネックス社内のプレスルーム(会議室)を応募作品の発表の場として約1年間提供します。選出されたアーティストには50万円の賞金を贈呈、10万円の制作費が支払われるほか、MAD2017「アーティストを対象にしたレクチャー」の受講資格が与えられます。また、本プログラムによる作品は、マネックスグループ株式会社のアニュアルレポートなどに掲載される予定です。

(2) 募集内容
対象:現代アートの分野で活動するアーティスト
作品:プレスルーム(会議室)の壁に展示する平面作品案(油彩、水彩、写真など)
募集期間:2017年2月13日(月)〜2017年4月3日(月)(終了)

(3) 審査員(50音順、敬称略)
久保田 真帆(MAHO KUBOTA GALLERY ディレクター)
塩見 有子(NPO法人アーツイニシアティヴトウキョウ[AIT/エイト]理事長)
難波 祐子(現代美術キュレーション)
松本 大(マネックス証券 取締役会長)
村上 太一(株式会社リブセンス代表取締役社長)



選出されたアーティストについて


<橋本 晶子 (はしもと あきこ)氏 プロフィール>

AIO2017 Hashimoto

1988年生まれ。2015年武蔵野美術大学大学院修士課程修了。在学中から主に紙と鉛筆での絵画、インスタレーションを表現手段とする。
これまでの個展に「call if you notice.‐気づいたら電話して‐」gallery blanka/愛知(2016)、グループ展に「東京サンパウロ‐表現の両極‐」アフロブラジル美術館/ブラジル(2014)、「シェル美術賞2014」審査員賞、「a.a.t.m.アートアワードトーキョー丸の内2015」丸ビル/東京(2015)、などがある。



<橋本 晶子氏コメントおよび作品コンセプト>
作品タイトル:「There is something I want to talk about.」
見えるものの不確かさ、そして空間と絵画について考えています。
無意識に見えているような、取るに足りないバラバラのイメージを、展示空間に再構成して新たな風景を生み出す作品などを制作してきました。
目に入ってくる光景には、むしろよく見えていない部分があり、多くは不確かなイメージのままで捉えられ過ぎていくようです。描くことと、それを配置することで、イメージと現実の有りようを探っています。
今回は、会議室に人が集い、円形の空間であることを意識して取り組みます。
この場で起こる会議と、壁に展開される絵が互いに呼応して、1つの風景が生まれるよう試みます。



<参考作品>

左:「call if you notice.」installation view 2016年 /右:call if you notice.」installation view2016年
※参考作品イメージは、橋本氏の完成作品のイメージとして掲載するものです。受賞作品は2017年6月以降に制作予定です。
※無断転載・複製を禁じます。





審査員のコメント(敬称略)



AIO2017審査員

審査員一同(左より:松本氏、村上氏、久保田氏、難波氏、塩見)と選出された作品案(中央 久保田氏が掲示)

◯ 村上 太一(株式会社リブセンス代表取締役社長)

 アートには興味があり美術館やギャラリーにもよく足を運びますが、審査は初めてでした。応募作品1つ1つに作家自身の経験や歴史、哲学、社会の見方などが反映されており様々な人生が垣間見えたほか、審査員のみなさんが作品をみる際の視点を知ることができ勉強になりました。受賞した作品は画力の高さを感じるほか、タイトルの付け方や空間の特性を活かした新たな提案などに観る人がどう感じるかを熟考している様子が伝わってきました。今後の可能性の広がりにも期待しています。今回の受賞をきっかけに、何かを壊し、また大きな境地を創造していける作家になって欲しいです。



◯ 塩見 有子(NPO法人アーツイニシアティヴトウキョウ[AIT/エイト]理事長)

 受賞者の鉛筆による描写力やモチーフの切り取り方、展示の方法がすぐに目に留まりましたが、さらに、これまでやったことのない新たな表現や展示に挑戦しようとしていると感じました。また、プレスルームの空間を想像して、部屋で会議をする人にとっての作品の見え方や捉え方を提案に含めている点も評価しました。
 全体としては美大出身の方からの応募が増えているように感じました。一方でレベルが上がったかと言えば、そうとも限らず、どこか似た印象を持ってしまいました。それでも審査員の方ともじっくり議論をし、最終まで残った数点はどれをとっても面白いもので、作品を見てみたいと思わせるものばかりでした。



◯ 久保田 真帆(MAHO KUBOTA GALLERY ディレクター)

 全体として「私」の個人的な物語からの飛躍がない作品が7〜8割を占めていたことは残念です。俯瞰して社会とアートの関係性や新しいアートの提案がある作品に出会えると、新鮮な驚きがあり楽しいです。 一方でオフィスという空間に展示されるので、そこで働く方がアートと一緒にどう日常を過ごすかということを重視して選びました。
 受賞作は、一見ペインティングかと思ったのですがメディアが鉛筆であること、そしてコンポジションの解き方が面白い。湿度感が取れた時にすごく飛躍が見えるんじゃないかと思います。
完成された技術力はあるけれども、今後変化していく様子を観たいです。



◯ 難波 祐子(現代美術キュレーション)

 初めて審査に参加させて頂き、非常に密な時間を過ごすことができました。今回は力のある作品もありましたが、「なんだこれは!」というほどのものがなく、みんなある意味保守的で、綺麗にまとまってしまっていたのがやや残念でした。
 審査のポイントとして、プレスルームの曲面の空間をきちんと活かし、かつ、中で働く人にとっては、一年近く毎日のように目にするものなので、驚きを与えつつ、オフィスの空間にもマッチするという両方を兼ね備えているものを考慮しました。この空間の持つさまざまな意味を考えながら制作することで、新たな可能性を見つけてくれたら嬉しいです。



◯ 松本 大(マネックス証券 取締役会長)

 今年で10回目を迎える「ART IN THE OFFICE 」。今回も様々なドラマあり不安定さもあり、ダイナミズムが感じられる審査会で楽しかったです。今年は「作品と見る人・座る人との関係性を考えている」ことが感じられる作品案が受賞したのではないかと思います。私はコンテンポラリーアートとは、作品と生きている人とのコミュニケーションであるように考えています。それが全体で感じられる作品案でした。新しいオフィスで展開される10回目の「ART IN THE OFFICE 」。どのような展開が生まれるのか。期待しています。




マネックス証券株式会社について


"MONEYのYの一歩先を行くMONEX"
マネックス(MONEX)とは、MONEYの"Y"を"X"に変えることで、「一歩先の未来の金融」をデザインするという意志をあらわしています。マネックス証券は、個人のための真の金融インフラを構築し、個人が必要とする最良の金融サービスを提供するという理念の下、1999年4月に松本大がソニー株式会社と共同出資で設立した総合金融オンライン証券会社です。「ART IN THE OFFICE」プログラムは、文化活動の一環としてコンテンポラリー・アーティストの作品を知っていただくことを目的とし、2008年よりマネックスグループが、2010年からはマネックス証券主催で実施しています。
http://www.monex.co.jp



●マネックス証券株式会社に関するお問い合わせ
マネックス証券株式会社 営業本部 営業企画グループ PR担当 松崎
E-mail:yumi_matsuzaki@monex.co.jp Tel: 03-4323-3800

 

●アーティストやプログラムに関するお問い合わせ
特定非営利活動法人アーツイニシアティヴトウキョウ[AIT/ エイト] 大隈
E-mail: otoiawase@a-i-t.net Tel: 03-5489-7277 Fax: 03-3780-0266


2017-5-17