English
Home  >  Projects  >  「ART IN THE OFFICE 2019」選出アーティスト発表

「ART IN THE OFFICE 2019」選出アーティスト発表


マネックスグループ株式会社主催 アーティスト公募プログラム
「ART IN THE OFFICE 2019」選出アーティストは吉田桃子氏に決定!

AIO2019


『first "I.U"』2018 テトロン、アクリル絵具
※参考作品イメージは、吉田氏の完成作品のイメージとして掲載するものです。受賞作品は2019年6月以降に制作予定です。
※無断転載・複製を禁じます。



このたび、AITが運営協力を行っている「ART IN THE OFFICE 2019」[企画・主催:マネックスグループ株式会社(以下「マネックス」)]の受賞者が選出されましたので、お知らせいたします。2019年度は、87点の応募作品案の中から、吉田桃子氏が選出されました。
多数のご応募、誠にありがとうございました。

(1) 概要および目的
本プログラムは、マネックスグループの社員啓蒙活動として実施しております。プログラムへの応募条件にオフィスでの滞在制作を入れるなど、制作期間中のアーティストと社員との交流により社員がデザインや金融以外の分野に従事する方の考え方に触れ、啓発を受けること、並びに現代アートの分野で活躍する新進アーティストの応援を目的として 、マネックス証券が企画・主催しているもので、NPO法人アーツイニシアティヴトウキョウ[AIT/エイト]が運営協力しています。 公募により選出された1名(1組)のアーティストに対し、マネックス社内のプレスルーム(会議室)を応募作品の発表の場として約1年間提供します。選出されたアーティストには50万円の賞金を贈呈、10万円の制作費が支払われるほか、MAD2019の一部レクチャー受講資格が与えられます。また、本プログラムによる作品は、マネックスグループ株式会社のアニュアルレポートなどに掲載される予定です。

(2) 募集内容
対象:現代アートの分野で活動するアーティスト
作品:プレスルーム(会議室)の壁に展示する平面作品案(油彩、水彩、写真など)
募集期間:2019年2月12日(火)〜2019年4月10日(水)(終了)

(3) 審査員(50音順、敬称略)
浦野 むつみ(ANOMALY ディレクター)
塩見 有子(NPO法人アーツイニシアティヴトウキョウ[AIT/エイト]理事長)
德山 拓一(森美術館アソシエイト・キュレーター)
松本 大(マネックスグループ株式会社 代表執行役社長CEO)
鎧塚 俊彦(シェフ)



選出されたアーティストについて


<吉田桃子(よしだ ももこ)氏 プロフィール>

AIO2019 Yoshida Momoko

1989 年兵庫県生まれ、2016 年京都市立芸術大学院修士過程修了。音楽を聴いているときの高揚感や頭に浮かぶ映像的イメージを絵画の形式に閉じ込め、観る人にその高揚感を共有させる装置とする作品制作を行っている。アートアワードトーキョー丸の内 2016 三菱地所賞受賞、2016 年京都市立芸術大学大学院市長賞受賞。これまでの個展に、「scene UKH ver.3.1」ART ZONE / 京都(2017)、「scene UKH ver.3」三菱一号館美術館歴史資料室 / 東京(2017)、グループ展に「Kyoto Art for Tomorrow 2019?京都新鋭選抜展?」京都文化博物館(2019)、「京芸 transmit program 2018」京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA/京都(2018)などがある。 https://mt0991.wixsite.com/rainbowpicha/home



<吉田 桃子氏コメントおよび作品コンセプト>
作品タイトル:「first "I.U" zone.2」
私は今まで、好きな音楽を聞いている時に頭に浮かんでくる映像的イメージを、絵画という永続的な形式に 閉じ込めることで、見る人と高揚感を共有し新たな感情を呼び起こすようなものに書き換えることを目標に 制作を続けてきました。その映像的イメージは、記憶と現実の風景が混ざり合う舞台の中に、自分自身や親 しい人からインスピレーションを得て生まれたキャラクターが出現する断片的な映画のようなものです。今 回の展示では、マネックスの社員の方とのワークショップの中で「自分の分身のような存在としてキャラク ターを生み出す」という行為を体験してもらい、最終的に絵の中に登場するキャラクターを制作します。今 まで自分自身の想像の中でしか作ることのできなかったものに、初めて出会い、環境も大きく違う人々の中 から生まれるイメージを取り込むことは、私の作品の大きな転機になると思います。そして、そのキャラク ターが「描く人と観る人」、「空想と現実」を繋ぐような存在として現れ、このプレスルームで日々生まれ 続けるストーリーとリンクすることで、見る人に様々なインスピレーションを与えるような空間を作り出す ことを目指します。





審査員のコメント(敬称略 50音順)



AIO2019審査員

審査員一同(左より:德山氏、塩見、浦野氏、鎧塚氏、松本氏)と選出された作品案(中央 浦野氏が掲示)

◯ 浦野 むつみ (ANOMALY ディレクター)

 応募作品資料をいっせいに見るという審査方法は初めてで、戸惑いもありましたが、審査員の皆さまと意見交換をしながら、迷ったり再考したりする過程を楽しませていただきました。 プレスルームの空間に視覚的にマッチする作品という以上に、社員の皆さまや来訪者の方々に新しい視点の発見や発想の転換を促し、何かしらの作用を生み出すような作品を期待しましたが、全体的に、素材や技法にとらわれ過ぎている作品が多かった印象を受けました。その中でも、受賞作は、紙にアクリル絵具という見慣れた素材を用いながらも、確かな表現力と大胆で冒険的な創造性と想像力が発揮されていました。社員の皆さんとのワークショップを経て生まれたキャラクターの登場によって、オフィスという日常空間がどのように変容するのか今からとても楽しみです。



◯ 塩見 有子(NPO法人アーツイニシアティヴトウキョウ[AIT/エイト]理事長)

 最近の傾向として幅広い年齢層や地域性が見られますが、今年も大学生からリタイヤされた方まで、日本各地および海外からの応募もあり、それぞれの視点から捉えた世の中の動きを感じさせる提案が目を引きました。そのなかで、吉田さんの作品は彼女の世代感覚や時代性を反映させたものであり、かつ具体性が高いワークショップの提案は「実験してほしい」と思わせるものでした。社員との交流を通じて、まだ見ぬストーリーがプレスルームに広がること、「いま、このときに」にしかできない作品の完成が今から楽しみです。



◯ 德山 拓一 (森美術館 アソシエイト・キュレーター)

 審査当日に全部の作品プランを見て、みなさんとディスカッションし一人を選ぶという、非常にエキサイティングな場に出席できてすごく楽しかったです。今の時代の姿や、アーティストが感じている感性がそれぞれに表現された作品を数多く見ることを通して、社会の現状が全ての人にとって幸せであるとは言えないのだと、改めて感じました。そうした状況で日々制作しているアーティストたちの声や、創作に対する姿勢を生で見たようで、意義深い経験でした。今回選ばれた吉田さんはワークショップの部分が非常に楽しみです。どうやって社員の声を掬い上げて自分の作品に昇華できるのか、今から期待しています。



◯ 松本 大 (マネックスグループ株式会社 代表執行役社長 CEO)

 ついに 12 年目となった「ART IN THE OFFICE」。今年も多くの応募をいただきました。今回も幅広い作品アイデアの数々、審査はとっても楽しませてもらいました!特に今回は、審査会が大盛り上がりして、審査員の気持ちも審査会プロセスの中で揺れに揺れ、作品を絞り込んでいく中で、お気に入りの作品が変わっていくという、ライブな審査会ならではの醍醐味もありました。受賞作品は久し振りのカラフルな作品。ヴァーチャル空間に移動したような雰囲気があり、マネックスのエントランスと会議室が、一体どのような空間になるのか、とっても楽しみです!



◯ 鎧塚 俊彦 (Toshi Yoroizuka オーナーシェフ)

 今日は本当に楽しかったです。僕はアートが大好きなのですが、ただやはり僕はケーキ屋さんとして、商売をしていますので、お客様がお菓子を召し上がる時の空間がアーティスティックに振れすぎると、お客様にあまり受け容れられないような現実の中でも 30 年間やってきています。そういった目線からすると他の審査員の方と見方が違ったのかなと思いますが、皆さんの意見を聞きながら、心の内面から来るアートというものはやはり非常に大切だな、やっぱりアートって素晴らしいなと、改めて実感させて頂きました。とにかく今は作品がここにどういう風に展開されていくのか、出来上がるのがものすごく楽しみで仕方がないですね。




マネックスグループ株式会社について


"MONEYのYの一歩先を行くMONEX"
現在、日本、米国、中国(含む香港)、オーストラリアにリテール向けのオンライン証券ビジネスの本拠地を持ち、また資産形成事業、投資教育、M&A、FX、仮想通貨交換業などさまざまな金融ニーズに応える、グローバルなオンライン金融グループです。「ART IN THE OFFICE」プログラムは、文化活動の一環としてコンテンポラリー・アーティストの作品を知っていただくことを目的とし、2008年よりマネックスグループが、2010年からはマネックス証券主催で実施しています。
https://www.monexgroup.jp/jp/index.html



●マネックスグループ株式会社に関するお問い合わせ
マネックスグループ株式会社 コーポレートコミュニケーション室 加藤
Tel: 03-4323-8698

 

●アーティストやプログラムに関するお問い合わせ
特定非営利活動法人アーツイニシアティヴトウキョウ[AIT/ エイト] 青木
E-mail: otoiawase@a-i-t.net Tel: 03-5489-7277 Fax: 03-3780-0266


2019-5-13