「ART IN THE OFFICE 2018」選出アーティスト発表
マネックス証券株式会社主催 アーティスト公募プログラム
「ART IN THE OFFICE 2018」選出アーティストは金子未弥氏に決定!
『地図の沈黙を翻訳せよ』2017 アルマイト処理をしたアルミニウム
Tokyo Midtown Award 2017 グランプリ受賞作品
※参考作品イメージは、金子氏の完成作品のイメージとして掲載するものです。受賞作品は2018年6月以降に制作予定です。
※無断転載・複製を禁じます。
このたび、AITが運営協力を行っている「ART IN THE OFFICE 2018」[企画・主催:マネックス証券株式会社(以下「マネックス証券」)]の受賞者が選出されましたので、お知らせいたします。2018年度は、87点の応募作品案の中から、金子未弥氏が選出されました。
多数のご応募、誠にありがとうございました。
(1) 概要および目的
本プログラムは、マネックス証券の社員啓蒙活動として実施しております。プログラムへの応募条件にオフィスでの滞在制作を入れるなど、制作期間中のアーティストと社員との交流により社員がデザインや金融以外の分野に従事する方の考え方に触れ、啓発を受けること、並びに現代アートの分野で活躍する新進アーティストの応援を目的として 、マネックス証券が企画・主催しているもので、NPO法人アーツイニシアティヴトウキョウ[AIT/エイト]が運営協力しています。 公募により選出された1名(1組)のアーティストに対し、マネックス社内のプレスルーム(会議室)を応募作品の発表の場として約1年間提供します。選出されたアーティストには50万円の賞金を贈呈、10万円の制作費が支払われるほか、MAD2018の一部レクチャー受講資格が与えられます。また、本プログラムによる作品は、マネックスグループ株式会社のアニュアルレポートなどに掲載される予定です。
(2) 募集内容
対象:現代アートの分野で活動するアーティスト
作品:プレスルーム(会議室)の壁に展示する平面作品案(油彩、水彩、写真など)
募集期間:2018年1月29日(月)〜2018年3月26日(月)(終了)
(3) 審査員(50音順、敬称略)
出井 伸之(クオンタムリープ株式会社 代表取締役 ファウンダー&CEO)
塩見 有子(NPO法人アーツイニシアティヴトウキョウ[AIT/エイト]理事長)
住吉 智恵(アートプロデューサー、ライター)
中野 仁詞(神奈川芸術文化財団 キュレーター)
松本 大(マネックス証券 取締役会長)
選出されたアーティストについて
<金子 未弥 (かねこ みや)氏 プロフィール>
1989年神奈川県生まれ。2017年多摩美術大学大学院美術研究科博士後期課程美術専攻修了、博士号(芸術)取得 |
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<金子 未弥氏コメントおよび作品コンセプト>
作品タイトル:「見えない地図がここに書かれていると想像してください」
この問いから、どんな地図を想像しますか?出勤中に見たメトロマップ、もしくは太平洋が真ん中に配置された世界地図、あるいは空想上の場所かもしれません。
今回行うプロジェクトで、参加者はプレスルームの湾曲した壁面に"見えない地図"を想像して頂きます。さらにその地図上に、参加者の「都市の記憶」たどりながらいくつかの都市名を書き込んでもらいます。その配置をもとに、都市名を線で繋ぎ、全体が1つの像を結びます。
初めは誰にも"見えない地図"が、一つの壁面で影響し合いながら複雑に重なり、次第に地図の全貌を浮かび上がらせます。このプロジェクトは作者が"都市"と呼ぶ、「不特定多数の場所で同時多発的に変化する場」を捉えるためのひとつの試みなのです。
審査員のコメント(敬称略 50音順)
審査員一同(左より:塩見、中野氏、住吉氏、出井氏、松本氏)と選出された作品案(中央 住吉氏が掲示)
◯ 出井 伸之(クオンタムリープ株式会社 代表取締役 ファウンダー&CEO)
全体に今の時代を反映している良い物が沢山ありました。
若い人からの応募が多いのかと思っていましたが、40代の応募者が意外と多く驚きました。
受賞した金子さんの作品については、都市やビジネスを意識されていること、そして社員皆さん参加型で創りあげるというところが良いと思いました。オフィス空間で作ることで、さらに良い作品となることを期待します。
◯ 塩見 有子(NPO法人アーツイニシアティヴトウキョウ[AIT/エイト]理事長)
壁が曲面となっているこの空間での公募は2回目で、応募してくださるアーティストにとって、展示空間としては簡単ではないと思うのですが、その特徴をうまく使った平面作品案が多くありました。そうしたなかで、金子さんの作品提案は壁を一面に使い、素材の選び方を含めて、空間の広がりを感じさせるものでした。また、作品成立のためには、社員の参加が不可欠であり、これまでにない試みとして評価しました。
◯ 住吉 智恵(アートプロデューサー、ライター)
今年で11回目と回を重ねた、明解な方向性をもつ公募プロジェクトであるためか、設置スペースと鑑賞者層を熟慮しターゲットを絞ったクレバーなアーティストが多いという印象でした。もう少し「オフィス」「会議室」「金融」といった設置条件から飛躍したアイデアがあってもよい気もしました。
受賞者の金子さんの作品は、まさに「お金」の世界がヴァーチャルで抽象的になりつつある時代を反映した、高度にコンセプチュアルでユニークな視点を持っていると思います。
審査については、多数の作品案をいっせいに見るので、提出資料は初めて見る人にすぐに伝わるビジュアルプレゼンテーションが鍵をにぎると思いました。
◯ 中野 仁詞(神奈川芸術文化財団 キュレーター)
普段は大学やトークイベントなどで学生や若いクリエイターの作品審査や講評をする機会が多いのですが、今回下は20代から、上は60代まで幅広く色々な方がこの円い会議室という空間にターゲットを絞って色々なプランを考えられたということが新鮮でとても勉強になりました。
受賞された金子さんの作品には、社員の方々とのワークショップを元に、社員の方の言葉が文字に置き換えられて、さらにこの空間に来て会議をする方やお客様との面白いコミュニケーションが加わることで発展していくことでしょう。色々な会話を積み重ね、その会話のエッセンスを抽出して美術という作家の思想の造形物としての作品を作っていただけたらと思います。
◯ 松本 大(マネックス証券 取締役会長)
今年で11年目の「ART IN THE OFFICE」。遂に10年サイクル2周目に突入しました!近年、作品の幅や粒が揃ってくる傾向があったのですが、今年は幅も広く粒もバラバラで、楽しい審査会でした。そして受賞作品は、第二の創業を掲げている今のマネックスの世界観にどこか通じるものとなりました。私はコンテンポラリーアートとは、作品と生きている人とのコミュニケーションであるように考えています。これからのマネックスを先取りして語りかけてくるような11年目の「ART IN THE OFFICE」。オフィスでの展開が今から本当に楽しみです!
マネックス証券株式会社について
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マネックス(MONEX)とは、MONEYの"Y"を"X"に変えることで、「一歩先の未来の金融」をデザインするという意志をあらわしています。マネックス証券は、個人のための真の金融インフラを構築し、個人が必要とする最良の金融サービスを提供するという理念の下、1999年4月に松本大がソニー株式会社と共同出資で設立した総合金融オンライン証券会社です。「ART IN THE OFFICE」プログラムは、文化活動の一環としてコンテンポラリー・アーティストの作品を知っていただくことを目的とし、2008年よりマネックスグループが、2010年からはマネックス証券主催で実施しています。
http://www.monex.co.jp
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2018-5- 9