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AIT ARTIST TALK #64

映像作品上映会 & トーク!
オランダ出身アーティスト メルヴィン・モティを迎えて

日時:3月28日(木)19:00-21:00
会場:代官山AITルーム *要予約 *逐次通訳付き *学生・MAD受講生割引有り

Melvin_Eigenlicht
Eigenlicht (The Inner Self in Outer Space), 2012, 35mm film, 18 minutes



AITでは、3月28日(木)にメルヴィン・モティ(オランダ)を迎えて、上映会およびトークを開催します。
モティは、オランダのMondriaan Fonds財団の助成により、AITのアーティスト・イン・レジデンスにて2013年1月から4月上旬まで東京に滞在しています。

モティは、映像作品やアーティスト・ブック、立体、ドローイングなど、多岐に渡る作品を制作しています。
神経学や科学などの学問分野への関心、また、戦時下における美術館の歴史や、オランダ植民地時代のスリナムにおいて契約移民として労働をしていたインド人の歴史など、綿密なリサーチを繰り返しながら立ち表れるモティの映像世界は、詩的でありながら、時に歴史の陰に隠れた出来事や、自然界の構造の不可思議さを映し出します。

今回は、そうしたモティの近作の映像作品の中から、"Eigengrau(The Inner Self in Outer Space-宇宙における、内なる自己)" , "Eigenlicht(左に同じ *関連作品)" および "Dust(塵)"の3作を上映します。その内の一作品である、 "Eigenlicht (Intrinsic light-内に秘めた光)"では、「物質」は自らの性質について語ることができるか、という 作家の関心を起点に制作されました。画面に広がる、魅惑的な蛍光色の物体は、実は紫外線を浴びて発光している、ウランを含む鉱石であることがわかります。
強烈なまでに鮮やかな蛍光グリーンの色をとおして、我々はウランという物質の危険性や猛毒性を感じとることができます。
また、本作品は、こうした映像の他に、広島原爆投下以降の、日本とウランの歴史を紹介したアーティスト・ブックによって構成されています。それにより、私たちは、視覚と言語という異なるアプローチを通し、「ウラン」という物質を体験することになります。

当日は、上映に加え、モティの制作に対する姿勢のほか、江戸小紋や紅型といった日本の伝統的な染めの技法など、東京滞在中に行っているリサーチについて説明します。2008年のベルリン・ビエンナーレに参加した他、海外における名立たる美術館や国際展で作品発表をしている気鋭のアーティスト、モティ。
初の日本滞在となる彼の、最新の映像作品を鑑賞できる貴重な機会となります。
皆さんのお越しを心よりお待ちしています。


[ 概要 ]
日時:2013年3月28日(木)19:00-21:00
場所:代官山AITルーム(東京都渋谷区猿楽町30-8 ツインビル代官山 B-403
主催:NPO法人アーツイニシアティヴ トウキョウ[AIT/エイト]
助成:Mondriaan Fonds
定員:30名(予約制)
参加費:一般1,000円(税込)、学生・ベースメンバー800円(税込)、ハウスメンバー/サポートメンバー無料
*1ドリンク付き *逐次通訳付き

[ お申し込み方法 ]
otoiawase@a-i-t.net 宛てに、タイトルを「AIT ARTIST TALK #64参加希望」とし、お名前(ふりがな)、ご連絡先を明記したお申込メールをお送りください。(@を半角にして、お使いください)


[ アーティスト 略歴 ]
メルヴィン・モティ

Melvin

1977年オランダ、ロッテルダム生まれ。現在ロッテルダムおよびベルリンを拠点に活動を行う。ビジュアル・カルチャーとの関連における神経学的、科学的、歴史的プロセスを考察している。過去数年間にわたり、アーティストブック、オブジェ、ドローイングや、映像制作も手がける。最近では、スコットランド博物館(エディンバラ/2012)、Kunsthalle Lissabon(リスボン/2012)、ジャン大公近代美術館(MUDAM)(ルクセンブルク/2011)、ウィールズ現代美術センター(Wiels)(ブリュッセル/2010)、Fondazione Galleria Civica(トレント/2010)、Stedelijk Museum(アムステルダム/2007)、MMK(フランクフルト/2008)において個展が開催された。

Melvin_Eigengrau
Eigengrau, 2011, 35mm film, 26 minutes


2013-3-15