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ミティ・ルアンクリタヤー

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ミティ・ルアンクリタヤー /Miti Ruangkritya
(1981年バンコク生まれ、バンコク在住)

Miti Ruangkritya
Photo: Andras Bartok

ルアンクリタヤーは、タイのバンコクを拠点に写真やテキストなどを用いて創作活動を行っている。その作品は、ルアンクリタヤー自身の周辺にみられる問題を軸にしながら、特に都市におけるさまざまな環境や人びとと、その変化や進歩などを扱っている。

代表作のひとつであるImagining Flood (2011) は、バンコクが洪水による被害を受けた際、都市に住む者を襲った恐怖や空想と期待を、不気味なほどの夜の都会を背景にあぶり出すことを試みている。またThai Politics (2006ー) は、視覚イメージとしての写真を用いて、不安定な状況が続くタイの政治に対するさまざまな人の異なった態度を表現している。それに続くシリーズは、態度のみならず、そこにどのようなアプローチが見られるのかを、SNSに見られる写真や、より伝統的なフィルムとデジタル写真における切り取られ方や提示の仕方をもとに制作されている。近年のDream property (2014ー) は、今も増え続ける住宅の開発と、人間の理想や願望との関係をテーマとした作品である。そこには、まさにバンコクの住宅市場に飲み込まれようとしている売却地や新たに建設中の高層住宅ビルの写真が含まれている。これらの作品とともに、不動産広告を飾るキャッチコピーが虚しさを漂わせながら提示されている。

過去の展覧会に、「LANDSCAPE: Hotel Asia Project」(GALLERY SOAP、福岡から中国、タイを経て、東京藝術大学に巡回、2016-2017)、「Omnivoyeur」(クリスティーナ・クービッシュ氏との共同プロジェクト、バンコク・アート・アンド・カルチャー・センター、タイ、2016)、「Dream Property」(バンコク・シティシティ・ギャラリー、タイ、2016)、「The Archive as Conversation」(シンガポール・フォトグラフィー・フェスティバル、シンガポール、2016)、「Urban and Reflections: Contemporary Thai Photography」(オターバイン大学、オハイオ州、2016)などがある。
2011年、マゼンタ・ファンデーションより次世代の写真家に送られる国際賞にノミネートされたほか、2015年に国際写真賞のPrix Pictetにも選出されている。2016年には、ソヴリン・アジア美術賞のファイナリストに選出されるなど、国内外を問わず活躍している。

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滞在期間:2017年5月10日-8月6日
助成機関:バッカーズ・ファンデーション
展覧会:The BAR Vol.10 「Shaping Voices, Silent Skies」
ミティ・ルアンクリタヤー(タイ)とサラ・アブ アブダラ(サウジアラビア)による新作展

2017年7月1日(土) - 2017年7月17日(月・祝)
会場:8/ ART GALLERY/ Tomio Koyama Gallery
オープニング・レセプション:6月30日(金) 18:00 - 20:00
アーティスト・トーク:7月8日(土)14:00-16:00
会場:8/ COURT(渋谷ヒカリエ8F)

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"Imagining Flood", Giclée print on archival paper, 2011


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"Dream Property", Installation view, Bangkok CityCity Gallery, 2016


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"Excerpt taken from Bangkok Real Estate Advertising", Book, 2016


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"Omnivoyeur", Installation view, Bangkok Art and Cultural Centre, 2016


2017-5-11