「ART IN THE OFFICE 2016」選出アーティスト発表
マネックス証券株式会社主催 アーティスト公募プログラム
「ART IN THE OFFICE 2016」選出アーティストは菅隆紀氏に決定!
「Painting on the Kimono」作品イメージ※(素材:着物、ラッカー、木材など)
このたび、AITが運営協力を行っている「ART IN THE OFFICE 2016」(企画・主催:マネックス証券株式会社)の受賞者が選出されましたので、お知らせいたします。2016年度は、111点の応募作品案の中から、菅隆紀氏を選出いたしました。
多数のご応募、誠にありがとうございました。
(1) 概要および目的
本プログラムは、現代アートの分野で活動する新進アーティストの支援を目的として、NPO法人アーツイニシアティヴトウキョウ[AIT/エイト]の運営協力を得て、マネックス証券が企画・主催しております。公募により選出された1名(1組)のアーティストに対し、社内のプレスルーム(会議室)を応募作品の発表の場として約1年間提供します。選出されたアーティストには30万円の賞金および10万円の制作費が支払われるほか、MAD2016「サークル」の受講資格が与えられます。また、本プログラムによる作品は、マネックスグループ株式会社のアニュアルレポートなどに掲載される予定です。
(2) 募集内容
対象:現代アートの分野で活動するアーティスト
作品:プレスルーム(会議室)の壁に展示する平面作品案(油彩、水彩、写真など)
募集期間:2016年2月15日(月)〜2016年4月7日(木)(終了)
(3) 審査員(50音順、敬称略)
塩見 有子(NPO法人アーツイニシアティヴトウキョウ[AIT/エイト]理事長)
成毛 眞(HONZ代表 兼 株式会社インスパイア取締役ファウンダー)
野村 しのぶ(東京オペラシティアートギャラリー キュレーター)
松本 大(マネックス証券代表取締役社長CEO)
藪前 知子(東京都現代美術館学芸員)
選出されたアーティストについて
<菅 隆紀(すが たかのり)氏 プロフィール>
1985年長崎県生まれ。2009年愛知県立芸術大学卒業。人間の根源にある行為や欲求をテーマに、絵画的技法を用いて表現している。2014年、オーストラリアを放浪中にアボリジニ文化に影響を受け、出会った老人の古民家にて滞在制作を行う。これまでに、KOSHIKI ART EXHIBITION 2012(2012年、鹿児島)、ドリッピンクプロジェクト(2013年、京都府庁旧本館 Musee Acta)、駒込倉庫(2015年、コミッションワーク)などで作品を発表している。 http://sugar-w.com |
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<菅 隆紀氏コメントおよび作品コンセプト>
作品タイトル:「Painting on the Kimono」
ある先住民族の祭事において、矛や壺を他の部族に贈る際、受け取った側はそれを目の前で豪快に破壊して見せたのち、組み立て直し、それをまた他の部族に贈るという儀式があります。また、鹿児島県の甑島(こしきしま)では、まるでご飯を食べるような感覚でお墓に出向き、その日の出来事を先祖と話す習慣があります。
一方、路地裏や公衆トイレなどといった洞窟的場所に引っ掻きキズや落書きをして自らの痕跡を残すという行為がみられますが、これは「生だけの世界」に対するささやかな破壊的行動とみることもできます。そして、これらが、限られた情報からの脱却や新たな何かを得たいという衝動が隠されているのではないかと考えた時、美術家の村上三郎による紙破りパフォーマンスやルーチョ・フォンタナのキャンバスを切り裂いて違う扉を開くといった試みと共通の思いを感じています。
これらをヒントに、今回の作品では、祖母の着物のほかに旅先で出会った器や盾、矛などの民族学的なものを用い、現代における衝動とその行為について考えてみたいと思います。
今回このような機会に恵まれとても嬉しく思います。また、人と人が関係を作る場所で制作し展示できるということで、この機会に自分自身も成長できればと思います。
※展示作品イメージは、菅氏の完成作品のイメージとして掲載するものです。受賞作品は2016年6月以降に制作予定です。
2016-5-24